アルツハイマー病治療に光の刺激が有効かもしれないという、マウスを使った研究成果が公表されました。
New research demonstrates that, in mice whose brains are under attack by Alzheimer’s dementia, exposure to lights that flicker at a precise frequency can right the brain’s faulty signaling and energize its immune cells to fight off the disease.
Light therapy for Alzheimer’s is miles from being ready to treat patients — even those with the earliest signs of the disease. But the new research has already prompted creation of a start-up company — Cognito Therapeutics Inc. — to approach the Food and Drug Administration about clinical trials, and to explore ways to deliver precisely calibrated flickers of light to human research subjects.
(Melissa Healy. Flickering lights may illuminate a path to Alzheimer's treatment. Los Angeles Times. December 7, 2016.)
ご存知のようにアルツハイマー病は脳が冒されることによって痴呆等の認知症状を引き起こすものですが、正確な頻度での閃光刺激(flicker)により脳におけるシグナル伝達に作用して脳における免疫機構に作用する効果がマウスにおいて認められたそうです。
尤も、この結果は非臨床におけるものであり、
Light therapy for Alzheimer’s is miles from being ready to treat patients
とあるように、臨床治療における実用化(実際の患者で効果があるかどうか)はまだ未知数、というところのようです。
"miles from"とある表現に着目しましょう。
"mile"は距離を表すマイルのことで、メートル法では約1.6キロです。
実用にからはまだ”数マイル離れている”というのが直訳ですが、数マイルは具体的な距離について言及しているのではなく、まだ距離が残されている、時間がかかる(話である)、ということを表現したものです。
以前、"flight away"という表現を取り上げたことがありますが、似たような表現であると言えます。
また、意味は全く違いますが、これも以前取り上げた「”マイル”の意外な用法」という記事についてもご覧ください。
2016年12月8日木曜日
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