メキシコの麻薬王との異名を持つEl Chapo、ことJoaquin Guzman容疑者は3度目の逮捕以降、塀の中にありますが、最近の報道では母親の面会が認められたというようなものがありました。
一方で、2度に渡って脱走した容疑者に対しては最大級の監視体制が敷かれており、独房外で体操したいといった要求は却下された模様です。
Joaquin “El Chapo” Guzman won’t be breathing fresh air anytime soon, a judge has ruled.
Brooklyn federal court Judge Brian Cogan sided with prosecutors in his Monday decision, lampooning Guzman’s hopes for outdoor exercise and other prison comforts, such as earplugs and bottled water.
“Defendant’s conditions of confinement are tailored to his specific history, including two prior prison escapes, and his specific crimes, including previously running the Sinaloa Cartel from prison and engaging in multiple murder conspiracies to kill his enemies,” Cogan writes.
The 62-year-old drug kingpin previously requested outdoor exercise, bottled water, access to the general commissary and earplugs — complaining he’d been forced to stuff toilet paper in his ears
(Emily Saul. El Chapo’s hopes of breathing fresh air squashed by judge. New York Post. June 3, 2019.)
記事の中で、
lampooning Guzman’s hopes for outdoor exercise and other prison comforts, such as earplugs and bottled water
という部分がありますが、この”lampoon”という単語をご存知でしょうか。
辞書を引くと、
嘲る、皮肉る
という意味があります。動詞、また名詞としても用いられますが、風刺、皮肉というのが主な意味です。
この単語の語源が興味深いのですが、フランス語に由来するという説明があります。ランダムハウス英和辞書によると、フランス語のlamponsは「がぶがぶ飲もう」という、動詞の一人称複数形であり、酒宴の歌の一節だということです。
酒をたくさん飲むことがどのように皮肉、あるいは風刺という意味に発展したのかの詳しい解説はなく、他の辞書も当たりましたが同じような説明に終始しているようでした。
サラリーマンの酒の席は会社や組織の批判や上役への不満をぶちまける機会と相場が決まっていますが、アルコールに頼ることでしか皮肉や風刺を口にすることができないのは今も昔も同じだったのかもしれません。
ところで、私は手元にあるロワイヤル仏和辞典を引いてみたのですが、フランス語の動詞laperは、
(犬や猫などが)舌を鳴らして飲む
という意味で載っていました。また、この動詞が名詞化したlapementとは、
舌を鳴らして飲むこと;ぺちゃぺちゃいう音
ということで、一概に「飲む」とは言ってもあまりお行儀の良い飲み方ではなさそうです。
2019年6月4日火曜日
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