カーター元米大統領が病院での療養を止めて、自宅でホスピス(hospice)のケアにより終末期を家族と過ごすと公表され、邦紙でも報じられています。
98歳という年齢は元大統領としては史上最高齢だそうです。
カーター氏は脳腫瘍を患っており、外科手術も受けてきたそうですが、これ以上の治療はせず、終末期を自宅で迎えることにしたということです。
On Saturday, the Carter Center announced that former US President Jimmy Carter will be receiving hospice care at his home in Georgia.
“After a series of short hospital stays, former US President Jimmy Carter today decided to spend his remaining time at home with his family and receive hospice care instead of additional medical intervention,” according to the statement. “He has the full support of his family and his medical team.”
The 98-year-old Carter is the oldest living US president in history. He has survived metastatic brain cancer and faced a number of health scares, including brain surgery following a fall in 2019.
(Katia Hetter. President Carter is on hospice care, but what is it? Our medical analyst explains. CNN. February 20, 2023.)
ホスピス(hospice)というカタカナは日本語でも使われますが、終末期の患者に精神的なケアを施すこと、またそのための施設、という定義が英和辞書には見えます。
子供の頃、「ホスピタル」(hospital、つまり病院ですが)は知っていても、「ホスピス」は言われて何のことか分からなかったのを覚えています。
実のところ、"hospital"も"hospice"もラテン語hospesから来ており、語源を同一にします。
このラテン語hospesですが、客(guest)、主人、といった意味で、"hospital"にしろ、"hospice"にしても、元は"guesthouse"、つまり旅人を泊める宿泊施設のことを指していました。
ホスピタリティ(hospitality)、つまりおもてなし(の精神)、歓待という意味の単語がありますが、これも語源を同じくします。
"hospital"も"hispice"も、単なる宿泊施設から、生活保護などを必要とする人々の「シェルター」の意味で用いられるようになり、その後、現代の病院やホスピスの意味になったものです。
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