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2011年11月9日水曜日

こんな意味もあったの? ― cheat

時おりお送りしております、”こんな意味もあったの?”のコーナーです。今日は、"cheat"という動詞を取り上げます。

"cheat"という単語は、ごくごく基本的な単語で、キホンxxxx語などのリストに載っているレベルだと思いますが、“だます”、“不正をはたらく”という意味で暗記している方がほとんどではないでしょうか。いわゆる日本語で言う“カンニング”も、"cheat"で表現されます。

これらの標準的な意味に加えて、実は、“免れる”という意味もあるのですが、ご存知でしたか?実例を下記の引用記事でご覧ください。


A lucky school-bus driver cheated a fiery death yesterday when he was clipped by an SUV at a busy Brooklyn intersection and slammed into a day-care center, authorities said.

Fortuneately, there were no children on board during the 8:20 a.m. crash on Rockaway Parkway at Avenue N in Canarsie, and the four youngsters and three adults inside the basement day-care center at 1918 Rockaway Parkway escaped the solid brick building unharmed.
(School bus in fiery smash-up. The New York Post. November 8, 2011.)


American Heritage Dictionaryの定義を参照しますと、


to elude; escape


とあります。

ところでこの"cheat"という単語は語源的には頭音消失形と呼ばれるものに分類されます。没収するという意味の"escheat"という動詞に由来しますが、ランダムハウス英和辞書によりますと、封建時代の英国において、相続人がいない土地は領主が没収していたそうなのですが、没収される当人からすればだまされていたように感じていたため、意味変化し、現在の形になったという解説があります。

ある単語の意味が元々の意味からネガティヴなものに変質する例は多く、"cheat"もそうだと思われますが、殊今回取り上げた、“免れる”という意味については一体どのようにして発展したものなのか、興味がそそられます。

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