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2011年11月29日火曜日

禁煙成功の秘訣は”しつこさ” ― nag, nudge

当ブログでもたまに取り上げていますが、喫煙・禁煙の話題です。

最近ではニコチンパッチなどによる禁煙支援プログラムなどが流行っているような感がありますが、禁煙成功という意味では、実はカウンセラーがプログラム参加者にしつこく言うのが一番効果がある(!?)そうです。


You won't find the word "nagging" in the study.

But scientists at the University of Minnesota have found that smokers are more likely to kick the habit if a counselor calls them every month for a year with helpful tips and nicotine patches.

Typically, stop-smoking programs only last about eight weeks. But Dr. Anne Joseph, a professor of medicine, and her colleagues found that they could boost the success rate as much as 75 percent by extending treatment to 12 months.

As part of the program, counselors stayed in touch with patients for a full year, calling some patients as many as 50 times. The counselors adopted what they called a "chronic disease" model of care, which meant they didn't give up if the smoker relapsed.
(Maura Lerner. Nagging vs. smoking. Star Tribune. November 28, 2011.)


冒頭、"nagging"という言葉は試験(の報告書)には出て来ない、とありますが、記事によればカウンセラーが禁煙プログラムの参加者に毎月電話連絡でアドバイスしたことなどが禁煙の成功につながったとあります。

"nag"という動詞は、しつこく言って悩ます、うるさくせがむなどの意味があります。

アドバイスも度を越せば、しつこい以外の何物でもないのだと思いますが、百害あって一利なしのタバコであれば、個人的にはしつこいくらいにやってほしいとは思います。

ところで同記事の写真のキャプションには以下のようにあります。


Most smokers relapse within three months of treatment. U researchers found they could help more folks stay smoke-free with frequent phone nudges.
(ibid.)


末尾の"phone nudges"という部分なのですが、"nudge"という動詞にも、うるさくせがむ、しつこく言う、などの同じような意味があります。

"nag"と"nudge"、どちらもNで始まる単語でありなんとなく似ていますが、語源は"nag"が古ノルド語(Scandinavian origin)、"nudge"がイディッシュ語ということで異なっています。

さらにややこしいのですが、"nudge"にはもう1つありまして、小突く、軽く押すという意味の動詞なのですが、これは上記の"nudge"(イディッシュ語源)とは別の単語として、そしてScandinavian originとされています。(この"nudge"については、”少しずつ動かす、押す”という意味でも用いられ、2009年7月に取り上げました。)

Merriam Websterのオンライン辞書、そして研究社の大英和では、”しつこく言う”という意味での"nudge"はエントリがなく、”小突く”という意味の"nudge"のみです。(ちなみに語源欄は、研究社大英和ではクエスチョンマーク付きでScandinavianですが、Merriam Websterでは、"origin unknown"です。)

ランダムハウスとのこの違いはどこから来るのでしょうか?

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