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2012年5月9日水曜日

jailbird

大統領選の話題です。下記の記事引用をご覧ください。


Against Obama, even a jailbird gets some votes

CHARLESTON, W.Va. — Just how unpopular is President Barack Obama in some parts of the country? Enough that a man in prison in Texas is getting 4 out of 10 votes in West Virginia's Democratic presidential primary.
(Lawlence Messina. Against Obama, even a jailbird gets some votes. The Associated Press. May 9, 2012.)


記事タイトルに出てくる、"jailbird"とは何のことでしょうか?

ランダムハウス英和辞書によると、


囚人、前科者、常習犯


と出ていました。なるほど、"jailbird" の "jail" は監獄を意味する "jail" です。後半の "bird" という語尾に興味が出てきました。”鳥”を意味する "bird" なのでしょうか?

"bird" には、鳥を意味する他に、俗語的に人のことを指す意味でも用いられます。この場合は、”~なやつ(奴)”、”~な野郎”、といった日本語の表現に近く、ある種の蔑みを持って使う呼称であることが多いようです。例えば、


early bird = 早起きの人


という表現は聞いたことがあると思います。必ずしも蔑みの表現ではないとは思いますが、他の例として "clever bird"(かしこい奴)、"odd bird"(変わった奴)、などの表現もあります。これらの表現は、形容詞プラス、"bird" という、2語の形式を取っています。形容詞を変えればいくつもの表現が作れそうです。

一方、"jailbird"は1語であり、"jail"は形容詞ではなく名詞であることにも注目してみましょう。このような形の表現は他にあるのでしょうか。電子辞書は便利なもので、後方一致検索により、似たような単語を検索することができました。


homebird(出不精の人)
yardbird(jailbirdに同じ)
railbird(競馬好きの人; 競馬の走路の柵 (rail)にしがみついているイメージから生まれたそうです)


ところで今日の単語のきっかけになった記事のタイトル、”囚人さえも(大統領選で)得票”とは一体どういう事態なのか気になります。

記事のつづきを読むと分かりますが、囚人さえも大統領選に直接絡む存在になりえるとは、自由と平等の国アメリカのシステムというのは或る意味すごいものだと思わずにいられません。



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