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2012年5月28日月曜日

無断欠席で拘置所に!? ― truancy law

アメリカはテキサス州での話です。

かつては優等生としても称賛された17歳の女子生徒が、無断欠席が続くとして拘置されたという、なんだかびっくりさせられるニュースです。冗談や誇張の類かと思いきや、事実のようです。


A 17-year-old high school student working two jobs to support her siblings, while juggling college-level classes, spent 24 hours in jail this week for missing too much school, KHOU 11 News reported.

Diane Tran, an 11th-grader at Willis High School in Willis, Texas said she was often too exhausted to get to school in time.

Judge Lanny Moriarty said he warned the student last month not to miss any more classes or she would be violating truancy law, KHOU 11 News reported. When she missed school again, he had her thrown in jail.
(Texas honor student thrown in jail for missing school. New York Daily News. May 26, 2012.)


"truancy law"というタームが出てきますが、"truancy"とは無断欠席、無断欠勤、要はずる休みを意味する単語です。”登校拒否”(最近では登校拒否よりも不登校という表現が使われるようですが)という訳語があてられることもあります。

アメリカでは無断欠席が続くと拘置所に入れられるのでしょうか?本当だとしたら、単なる怠惰な不良学生には十分な脅しになりますね(笑)

気になる"truancy law"をインターネットで調べてみました。色々なサイトがヒットしますが、Center for Children's Advocacyというサイトの、"What's going to happen if I keep missing school?"という説明(PDF文書)が分かりやすく、ここで引き合いに出させていただきます。

これを読んでいくと、無断欠席への対応としては何もアメリカが過激というわけではなく、日本のそれと似たようなものであることが分かります。つまり、無断欠席(登校拒否)児童や学生に対して、第一義的には親(保護者)が責任を負い、まずは学校側に呼び出されるということになります。

説明文書では続いて、学校側の呼び出しに応じなかったらどうなるか、といったことについて説明があるのですが、"truancy"のケースがエスカレートしていくと、最終的には裁判所マターとなり、裁判官の判断次第では、


order you to be locked up if you disobey the judge's orders


とあり、つまり拘置される可能性があると警告しています。また文書の最後には、


Can I get arrested or locked up for truancy?


という想定質問があるのですが、それに対する回答が、


Not at the beginning. But, if you are under 16 and you do not follow the judge's orders, you can be
taken into custody and charged with the crime of violating a court order. If you are found guilty, you
could be locked up in juvenile detention.


であり、まさに拘置所行きということなのです。(日本でここまでの規程はあるのでしょうか?そもそもここまでのレベルの想定がないように思うのですが・・・。)

件の女子生徒については当初優等生だったようですが、両親が突然離婚して以来、2人の妹に加え大学に通う兄(!)を援助するため、クリーニング店等でフルタイムで働き始めたため、とても自分の勉学まで回らなくなってしまったそうです。

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