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2012年5月24日木曜日

アップルのデザイン担当にナイト授与 ― knight

アップル社のデザイン担当Vice Presidentである、Jonathan Ive氏がナイトの称号を授与されたというニュースです。

通常ナイト爵は軍功に対して授与されるものだそうですが、iMacやiPadなどの斬新なデザインの製品を生み出してきた同氏の業績を評価しての授与に至ったもののようです。


Jonathan Ive - the British designer responsible for Apple's iMac, iPod, iPhone and iPad - has been knighted at Buckingham Palace.

The 45-year-old said the investiture in front of the Princess Royal was "really thrilling and particularly humbling".

Now based in the US, Apple's senior vice-president of industrial design flew in to the UK with his wife and eight-year-old twin sons for the event.
(Apple design chief Jonathan Ive is knighted. BBC News. May 23, 2012.)


説明するまでもなく、"ナイト爵”は"knight"ですが、ここでは動詞として使われています。辞書にもちゃんと他動詞として、”ナイト爵を授ける”という意味が載っています。

記事に、授与式の様子を撮影した動画があるのを興味深く見ました。

授与式でJonathan Ive氏がアン王女の前に進み、恭しく跪くと、王女が剣で同氏の右肩、次に左肩を軽く叩きます。これはナイト爵の授与における典型的なやり方のようです。

英単語に"dub"という動詞があり、”剣で軽く叩くことによりナイトの位を授ける”という意味で使われます。


Ive was dubbed a knight for his services to design and enterprise.
(Anna Leach. Apple design chief Jony Ive knighted - but not by the Queen. The Register. May 23, 2012.)


ナイト爵は名誉なものに違いありませんが、よく言われる”公侯伯子男”の序列の順で行くと、その下にさらに准男爵(baronet)という位階があり、その下に位置するようです。

興味深いのですが、"knight"は動詞として”ナイト爵を授ける”という意味がありますが、その他の位階を表現する単語にはそのような動詞の用法がありません。世襲される位階とそうでない位階との違いによるものでしょうか。


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