新聞記事などでよく見る表現だと思いますが、国会議員など影響力のある人が、言ってはいけないことなどをうっかり口走ってしまい、”集中砲火を浴びた”と言われることがあります。例えば最近の例ですと、
○×防衛大臣、国会答弁で野党から集中砲火
(○×はご想像におまかせします・・・)
といった具合です。
この”集中砲火”を英語でどう表現するのか、実例を偶々目にしました。
NEWARK, N.J. — Newark Mayor Cory Booker's communications director has resigned.
Anne Torres is stepping down a little more than a week after the mayor drew flak from fellow Democrats for criticizing President Barack Obama's campaign.
(中略)
Booker was considered one of Obama's biggest supporters. In a May 20 appearance on NBC's "Meet the Press" he described as "nauseating" attack ads against Bain Capital, the private equity firm once run by Republican presidential candidate Mitt Romney.
(Newark mayor's spokeswoman resigns week after flap. The Associated Press. May 29, 2012.)
"flak"という単語がそうなのですが、辞書を引くと第一義的には、”(戦闘機隊が受ける)対空砲火”(ランダムハウス英和辞書)という意味が載っています。続いて、口語として、批難、批判、集中攻撃、といった意味が載っています。
興味深いことに、語源欄を見ると"flak"はドイツ語に由来していることが分かります。
Fleiger(飛行機)
abwehr(防衛)
Kanone(大砲)
の頭文字(Fl-、a-、k-)をとって、"flak"なのだそうです。道理で英単語としては少し変わったスペルだと思いました。
"flak"は名詞なので、”集中砲火を浴びる”という場合には動詞が必要です。上記の引用例では、"draw"が使われており、"drew flak"となっていますが、その他に"catch"、"get"も使われます。
余談ですが、防弾チョッキのことは"a flak jacket"と言うそうです。元々集中砲火を浴びることを想定した上着と言う意味でしょうか。
2012年5月30日水曜日
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