先日妻が庭の片隅でハチの巣を見つけました。植木の周囲に作りかけていたもののようで、まだ小さかったので除去して空き地の茂みへ放っておきました。このような処置が正しい処置だったのかよく分かりませんが、ハチはやっかいです。
オーストラリアのクイーンズランド州(Queensland)にあるTownsville郊外で、10代の男の子がハチに襲われたという一件の記事から引用します。
A TEENAGE boy was stung more than 100 times in a freak bee attack at Pallarenda, a surburb north of Townsville, on Sunday.
Royce Abraham, 15, was bushwalking with his father, brother and two others at Bald Rock when he was attacked by the swarm of bees, the Townsville Bulletin reports.
It is believed the teen disturbed the hive as he walked past, with the European honey bees stinging him largely on his face, neck and ears.
Royce's father Gary Abraham said he picked out at least 100 stingers from his son.
"They swarmed him and he cried out and tried to get away," he said.
"He was in a lot of pain. He rated it as eight or nine on the scale.
"It wasn't very good watching him getting hoed into."
Fortunately, the Pimlico State High School student didn't have any allergic reactions to the stings, and was taken in a conscious state to Townsville Hospital for treatment.
(Emma Channon. Teenage boy survives 'more than 100' stings in bee attack near Townsville. The Courier Mail. May 14, 2012.)
父親らとハイキングを楽しんでいたところ、誤ってハチの巣をつついてしまったのか、100か所以上を(100回以上)刺されてしまいました。幸い大事には至らなかったようですが、引用記事の最後から2段目の、
It wasn't very good watching him getting hoed into.
という父親のコメントで使われている、"hoed"という単語が最初理解できませんでした。構文からすると、"hoed"は動詞であることは分かりましたが、原形が"ho"なのか、"hoe"なのかをまずチェックしたところ、恐らく"hoe"という動詞であろうということになりましたが、今度はその意味するところが分かりません。
"hoe"は名詞で”鍬”、動詞では”鍬を入れる、鍬で掘る、除草する”という意味ですが、さて、"getting hoed into"という表現がこのコンテクストで意味するところはよく分かりません。
手持ちの色々な辞書を見ましたが、ランダムハウス英和辞書のみで、
(豪・NZ 話)・・・を盛んに食べる(in, into...)
という説明があり、これがヒントになりました。
確信はありませんが、コンテクストからして、ハチに刺されたことを、"getting hoed into"と表現しているのではないかと思われました。よく蚊に刺されることを、”蚊に食われる”と表現したりしますが、それと同じなのではないかと。
"hoe into"が”盛んに食べる”という意味である、という説明を載せているのはランダムハウスくらいで、研究社の大英和もAmerican HeritageもMerriam Websterも、そのような説明は全く見当たりません。
”豪・NZ 話”とあるように、恐らくはオーストラリア、ニュージーランド英語の表現なのだろうと思います。ちなみに、"hoed into"というフレーズでググってみますと、”食べる”という意味での用例をいくつか確認することが出来ました。ブログの投稿での用例でしたのでここに引用しませんが、やはりオーストラリア人のブログでした。
ただ食べるのではなく、”盛んに”食べる、ということですから、ハチの大群が一斉に襲いかかる様を表現しているとも言えます。
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