今日取り上げる表現は成句と考えるべきなのか、あるいは字義通りの意味が普通に使われているものなのか、よく分かりませんが、下記の記事を読んでいて初めて見た表現だったので取り上げます。
"Soy milk's bad for you" quipped a friend as I ordered a soy latte. "I don't know if it is or it isn't," I responded, but admitted to being aware of the recent resurgence of an anti-soy zeitgeist permeating the culinary and coffee-loving world.
My local barista told me he never drank soy milk as he didn't want to grow "man boobs", yet a menopausal friend said her symptoms diminished when she made the switch to soy products. Soy confused?
It is true the wheels fall off the soy bandwagon every few years. In New Zealand in 2012 there were calls for soy-based baby formula to be taken off supermarket shelves after research emerged suggesting exposure to soy in the womb or in childhood could affect female fertility. And then there's the Bonsoy story, where more than 600 Australians have joined a class action against Bonsoy Soy milk, claiming they got sick from an overload of iodine. With all the good and bad press surrounding the legume it's hard to make sense of what types of soy one should be consuming.
(Siobhan Moylan. Why soy confused? The Sydney Morning Herald. May 13, 2013.)
大豆と言えば健康食品としてよく取り上げられますが、この記事によれば大豆から作られる豆乳となると最近のオーストラリアではむしろ“不健康な”食品として人気がないようです。
赤ワインが体にいいとか、コーヒーで痩せられるとか、トマトで血圧が下がるとか、スーパーの棚に異変を起こすそういったレベルの話にはあまり関心がないというか、話半分に聞くようにしていますが、大豆や豆乳のブーム(!?)もその程度の話だったのでしょうか。
つまりマスコミやメディアで取り上げられることをきっかけとして一時的なブームになるけれども、その後人々の関心も薄れ、熱も冷め・・・、ということであの騒ぎは一体何だったの、ということはよくあることです。
3段落目にある、
the wheels fall of the soy bandwagon
という表現はそのような状況(つまり大豆ブームが徐々に衰退していること)を表現していると思うのですが、辞書を見ても相当する成句や慣用句のエントリが見当たりませんでした。
"the wheels fall off"とは文字通りの意味で、“車輪が取れる、はずれる”ということですが、その車輪がついているのは"the soy bandwagon"ということです。
"bandwagon"は以前取り上げました。楽隊車という意味ですが、"bandwagon"は時流や潮流、その時々の人気を指すのに使われる表現で、それらが一過性のものであるという皮肉が込められていることが多いものです。
一方、"wheels"には車輪という意味の他に、
(物事を動かす)原動力、推進力
という意味があります。
大豆ブーム(the soy bandwagon)を支えていた車輪、ブームの原動力が徐々に失われてきた、ということを意味しているのでしょう。
と、ここまで色々調べたり書いたりしてきていて、これはやはり成句ではなくて字義通りの意味なのかなと思い始めているところですが、"wheel"という単語が比喩的に用いられている慣用句・表現と捉えるべきなのかもしれません。
余談ですが、記事のタイトル、本文の2段落目に出てくる、
Why soy confused?
は恐らく("so confused"とかけて)しゃれをきかせたものでしょうね。
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