知っているようで知らないカタカナ語というコーナーで時々書いておりますが、日本語で外来語として、つまりカタカナでよく使われている単語故に元々英語でこんな意味もあったのか、と気づかされることがよくあります。
今日はカテゴリー(category)というカタカナ語についてですが、"categorically"という副詞を見てみたいと思います。
RSA has categorically denied Edward Snowden's latest allegation, namely that the EMC-owned security outfit took $US10 million from the NSA in exchange for a decision to use the spookhaus' preferred Dual Elliptic Curve Deterministic Random Bit Generator (Dual EC DRBG).
(Simon Sharwood. Snowden is A LIAR and we never fiddled crypto says RSA. The Register. December 23, 2013.)
カテゴリーとは堅苦しい定義で言えば、範疇、という日本語になりますが、もはやカタカナ語としては分野や種類などをあらわす一般的な表現として定着していることに異を唱える人はいないでしょう。
しかし、上記の引用における"categorically"は、
全面的に;断固とした
という意味の副詞であり、範疇とか分野、種類といった意味合いとは結びつかないに思われます。
ここで改めて"category"の語源に目を向けると、この単語はギリシャ語で、"cata-"と"agora"から成り立っており、意味は"agora"(人が集まる広場)に"cata-"(対する、反する)ということで、反対意見を言う、という意味なのです。
では、我々がよく知っている“範疇、分野、種類”という意味のカテゴリーはどのようにして生まれたのかと言うと、“反対意見を言う、非難する”という意味がだんだんと弱まり、単に“述べる、名付ける、指定する”といった意味で用いられるようになったからだそうです。
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