アメリカでは大統領選の話題がヘッドラインを独占しているように見えます。共和党の大統領候補にトランプ氏が正式に指名されました。
トランプ氏の妻であるメラニーさんが党大会で演説したそうですが、その内容がオバマ大統領のミシェル夫人が行った演説の内容と酷似していると早くも批判を受けています。
CLEVELAND -- The wife of the presumptive U.S. presidential nominee Donald Trump headlined the first day of the Republican National Convention with a rare public speech that resoundingly endorsed her husband.
"Donald is, and always has been, an amazing leader," a somewhat nervous-looking Melania Trump said Monday. "Now, he will go to work for you."
(Tomoko Ashizuka. Trump's better half steals spotlight. Nikkei Asian Review. July 20, 2016.)
引用した記事のタイトルに使われている、
better half
は「配偶者」のことを意味する表現です。
"better half"という表現は1570~80年代から使われているようです。
この表現は、ラテン語の、
animae dīmidium meae (half of my soul)
に由来するそうで、詩人が好んで用いたもののようです。配偶者に限定されたものではなく、親しい友人を指すのにも使われたようですが、今日ではもっぱら配偶者、それも妻の意味で使われます。
自身にとって大切な存在を、自分自身の「もう半分」(half)と表現することは納得できるところです。
ただ単に「半分」ではなく、より良い("better")とするのは相手を敬い、自分がへりくだってのことでしょうか。
このあたり、日本語とは少し発想が違うようにも思われます。日本語では配偶者(妻)を表現するのに、
伴侶
連れ合い
カミさん
女房
など、様々な表現があります。
「伴侶」というとニュートラルな感じですが、「連れ合い」、「カミさん」、「女房」などは、身内としての配偶者をへりくだって表現したもののように感じられます。
2016年7月20日水曜日
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