先日の朝刊で、元プロレスラーのマサ斎藤さんの訃報が伝えられていましたが、今日グーグルニュースのヘッドラインを見ていましたら、海外でも報じられているのを目にしました。
わたしはプロレスファンではありませんが、小学生〜中学生の頃ちょうどプロレスブームでテレビでの試合の放映を見たことなど、懐かしく思い出します。
Masanori “Masa” Saito, known as Mr. Saito to a generation of American wrestling fans, passed away at the age of 76 last weekend following a long struggle with Parkinson’s disease. An Olympic freestyle wrestler in 1964, Saito was a legendarily hard man and among the most universally respected people in the wrestling business; his toughness, his skills as a performer even well into middle age, and his long-term success in America made him a legend.
(中略)
Saito could and gladly would grind opponents into the mat or suplex them out of their boots, and his particularly gnarly back suplex variation eventually being nicknamed “the Saito suplex” within the business.
(David Bixe span. Masa Saito Was A Great Wrestler And Half Of Pro Wrestling's Most Famous Arrest. Deadspin. July 24, 2018.)
プロレスファンにとってはお馴染みのスープレックスという攻撃技は英語で、
suplex
というスペルで出てきています。
この単語、実はシステムではスペルミスと認識されるので辞書を引いてみたのですが、載っていません。
“suplex”をネット検索してみますと、語源としてはどうもはっきりしないという印象です。レスリングの用語として、体を反らせて相手を投げる技のことを意味する、”souplex”なる用語が使われていたようです。その”souplex”のフランス語読みがsu-play(つまり、フランス語式に語末の子音を発音しない)のようなものだったのが、英語では”suplex”(カタカナでスープレックス)で落ち着いた、というような説明がウィキペディアに見えます。しかし、オンライン辞書を含め、この”suplex”という単語を掲載している辞書はほとんど見当たらず、プロレス用語だからなのか、いささか不思議に思われます。
ちなみに手元にある、ロワイヤル仏和辞典も参照しましたが、”souplex”なる単語も、異綴りの可能性も見当たりませんでした。
1つ目を引いたのが、仏語のsouplesseという単語で、これはしなやかさという意味ですが、スープレックスをかける際の上半身のしなやかさを想起させます。
発音的にも、これが”suplex”という綴りに転記される可能性は決して低くないように思いましたが、素人の分析故、自信があるわけではありません。
マサ斎藤さんによるスープレックスは”Saito suplex”として現代に伝えられます。ご冥福をお祈りします。
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