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2018年7月2日月曜日

salvo

いわゆる「モノ言う株主」という人でしょうか?

記事の引用をお読みください。


Daniel Loeb, the hedge fund mogul known for his aggressive investment stances, intensified pressure on Nestlé on Sunday, calling on the board of the global food giant to split the company into three divisions.

In a letter, Mr. Loeb noted that his hedge fund, Third Point, had invested more than $3 billion in Nestlé, and called on the board to be “bolder” and “faster” in reimagining the company.

(中略)

The letter was the latest salvo in a battle to reform Nestlé. “This is a call for urgency,” Mr. Loeb wrote, arguing that the company has not moved with enough speed to shed its less profitable divisions. Mr. Loeb has pushed Nestlé before, arguing that it should sell its stake in L’Oréal, the cosmetics maker.
(Jessica Silver-Greenberg. Activist Investor Daniel Loeb Intensifies Pressure on Nestlé to Reorganize. New York Times. July 1, 2018.)


ネスレは日本でも有名ですね。日本で一般によく知られるのは飲料メーカーとしての側面が大きいでしょうか。

そのネスレに30億ドル以上を投資している投資家が事業再編を迫っているというニュース記事なんですが、記事中に、


The letter was the latest salvo in a battle to reform Nestlé.


とある部分の、"salvo"という単語を取り上げたいと思います。

私は"salvo"というスペルから"salvage"のような単語を連想して意味を勘違いしていたんですが、"salvo"というのは、


(爆弾の)一斉投下、一斉射撃


という意味で、守るのではなくて逆に攻撃することなんですね。

語源欄を見てみますと、イタリア語から英語に入ってきているのですが、元はラテン語salveから来ているとのことです。

ラテン語でsalveは、健康を意味するsalvusという名詞の呼格、もしくは健康であるという意味の動詞salvereの命令形、のいずれかであると分析されるそうです。

つまり、salveというのは、健康であれ、という意味になるのですが、これがなぜ攻撃の意味合いになるのでしょうか。

Online Etymology Dictionaryの解説によりますと、外国からの要人等の来訪時に敬意の意味で打つ祝砲が転じて、一斉射撃の意味でsalvoが使われるようになったということです。


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