太陽の表面が活発に爆発を起こし、太陽フレアと呼ばれる現象が発生していると11日の朝刊で読みました。
太陽フレアは5月8日から連日発生しているらしく、これによる磁気嵐が電波障害を引き起こすことで大規模な通信障害が懸念されるとあります。
ところで、この太陽フレアのおかげで、オーロラが北海道などで観測されたとも報道されています。通常はオーロラが観測されない東北地方や能登半島などでも観測されたといい、天文ファンのみならず、多くの人が通常では目にすることの出来ない天文現象に魅了されたようです。
オーロラの観測は世界各地でも同様だったらしく、アメリカでもアラバマ州などの低緯度地域で観測されたと報じられています。
Millions of people in the U.S. as far south as Alabama could be in for another dazzling display of the Northern Lights on Sunday night as Earth continues to be blasted by a historic geomagnetic storm that hasn’t been experienced in decades.
The sky was filled with vibrant colors of green, pink and purple from the Northern Lights as far south as Florida and Texas on Friday night after a massive sunspot the width of 17 Earths spewed solar flares, leading to geomagnetic storm activity reaching Level 5 "extreme" conditions.
(Steven Yablonski. Another 'severe and extreme' geomagnetic storm Sunday could bring Northern Lights as far south as Alabama. FOX Weather. May 12, 2024.)
さて、記事では、
Northern Lights
と出てきますが、これがオーロラのことです。英和辞書で"Northern Lights"を引いてみると、
aurora borealis
と載っているかと思います。
実のところ、"aurora"はラテン語です。
「オーロラ」はローマ神話に出てくる曙の女神で、ラテン語auroraは曙光、曙(あけぼの)を意味する言葉です。
そして、aurora borealisとは北のオーロラ(borealisはラテン語で北の、という意味)を言います。
通常オーロラ現象は極地でしか見られないものですので、記事では"Northern Lights"ですが、別名"polar lights"とも言います。
ちなみに南極に近い地域で見られるオーロラは、ラテン語でaurora australis(australisは南の、という意味)と言います。英語は"Southern Lights"となります。
ローマ神話に出てくるAuroraについて、手元にあるThomas BulfinchのAge of Fableを久しぶりに開きました。神話の中でオーロラは美男子Cephalusに恋をしましたがフラれてしまったとあります。美男子を誘惑するオーロラをテーマにしたPoussinやRubensの絵画があり、ロンドンのナショナルギャラリーに所蔵されています。
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