バイデン大統領はマイクロソフト社がウィスコンシン州に人工知能(AI)の開発拠点を建設すると公表しました。
33億ドルという巨費が投入される一大プロジェクトにより、地元経済への好影響が期待されます。
この発表には伏線があり、今年の大統領選を目前にしてトランプ候補に対してやや劣勢と報じられるバイデン氏が自身の成果を強調し、支持率浮揚に繋げたいという意図があります。
また、建設予定地はかつてトランプ氏が大統領時代にFoxconn社を誘致しようとして実現しなかったという経緯があるということです。
記事ではバイデン氏の発言が引用されていますが、皮肉たっぷりといったところです。
Trump, Biden said, “came here with your senator, Ron Johnson, literally holding a golden shovel, promising to build the eighth wonder of the world.”
“Are you kidding me? Look what happened. They dug a hole with those golden shovels, and then they fell into it,” the president said.
“Foxconn turned out to be just that - a con,” Biden added. “Go figure.”
(Kayla Tausche. Biden touts economic achievements in Wisconsin amid persistent concerns on inflation. CNN. May 8, 2024.)
その発言中、
Foxconn turned out to be just that - a con
というくだりがあります。
ここで使われている"con"というのは"confidence"を約めたもので、"confidence scheme"、即ちいわゆる信用詐欺を指し、詐欺、いかさま(swindle)のことです。興味深いのは大統領がここでシャレを使っているという点です。
バイデン大統領はトランプ氏が誘致しようとした台湾メーカーFoxconn社の社名に掛けて、ここで"con"という表現を使っています。
2018年にトランプ政権下の誘致プロジェクトでは巨額の助成金などが同社に支払われたものの、結局誘致は実現せず、そのお金は無駄になってしまったようで、"con"とはそのことを当てこすったもののようです。
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