ポルノ女優との不倫揉み消し疑惑で訴追されているトランプ元大統領に対する裁判がニューヨークで行われていますが、審理は最終局面にあり、火曜日に最終弁論の後、陪審員による審議に入るとのことです。
米史上初となる大統領経験者への裁判の判決がどうなるのか、注目されていることは言うまでもありません。
今回、トランプ氏は34の罪状で起訴されていますが、陪審による評決のシナリオには4つの可能性があるそうです。
有罪、無罪の2つはすぐに思い浮かべるところです。
3つ目は34の罪状のうち、一部有罪、一部無罪、というものです。
そして4つ目ですが、
hung jury
と呼ばれる可能性だそうです。
NEW YORK — The first prosecution of a former president is nearing the end.
The 12 New Yorkers who will soon weigh the evidence in Donald Trump’s Manhattan criminal trial could reach three different verdicts. All would require a unanimous decision.
If they can’t agree, there’s a fourth possible outcome: a hung jury. Plus, there’s another result that, while extremely unlikely at this point, could end the case without the jury’s input at all.
(Erica Orden. It’s not just guilty or not guilty. Here are all the possible outcomes of the Trump trial. Politico. May 27, 2024.)
この"hung jury"という言葉を初めて聞きましたが、日本語では評決不能陪審、不一致陪審といった日本語訳が当てられています。別名"deadlock jury"ともいうようです。
アメリカの裁判では12人の陪審員が判決を評議しますが、最終決定は全員一致が原則で、1人でも異なる意見があると、それは"hung jury"ということで、裁判不成立となってしまうのだそうです。
裁判長は"hung jury"に対して改めて意見の一致を見出すよう差し戻すこともあるそうですが、陪審員の少数派に働きかけることは陪審制度を歪める恐れもあることから、陪審の決定は尊重されるべきものです。
If even a single juror cannot come to the same conclusion as the 11 others, Trump will get a hung jury.
(ibid.)
トランプ氏の脳裏にはこの"hung jury"が想定にあるのでしょうか。
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