イスラエルとハマスの戦争を巡り、イスラエルを非難する抗議のデモがコロンビア大学など、米の有名大学で拡がり、一部では激化して警察が投入される事態に発展しています。
大学生らはキャンパス内にテントを設営して抗議活動を行っているようですが、大学設備を破壊したりするなど暴徒化しており、警官隊が催涙弾等による鎮圧を図っている様子を先日テレビでも見ました。
バイデン大統領は行き過ぎた抗議行動は法に照らして許されないとメッセージを発していますが・・・。
US college Gaza protests: Biden's call for 'order' falling on deaf ears?
US President Joe Biden insisted Thursday that "order must prevail" on college campuses after weeks of turmoil, clashes with police and mass arrests involving student protests against Israel's war with Hamas in Gaza. But will the president's comments do anything to help calm the situation?
(Longview News Journal. May 3, 2024.)
今日は、
fall(ing) on deaf ears
という表現を取り上げました。
この表現は願いや要望などが聞き届けられない、つまり叶えられることなく無視される、という意味の慣用表現です。
冷静になれと呼びかけ、また秩序回復を訴えるバイデン氏のメッセージは抗議デモを続ける学生には届いていないようです。
類似表現に、
turn a deaf ear (to)
というものもあります。
こちらは、(主語が)to以下に示される要求や要請に対して耳を貸さない、聞こうとしない、という意味で用いられます。
"fall(ing) on deaf ears"では"ears"と複数形ですが、"turn a deaf ear (to)"では単数形です。面白いですね。
"deaf"とは耳が聞こえないという意味ですが、英和辞書には耳が不自由である、遠くて聞こえないという意味の他、「耳を傾けない、聞こうとしない」という意味が載っています。
昔読んだある音楽家のエッセイに、見たくないものは目を閉じたり目を背けることで回避できるが、耳は(目のように)閉じたりするような器用なことは出来ないので聴きたくもない音楽にさらされる時には無防備だ、という記述があったのを思い出します。
ところで、これらと反対の意味になる、(相手の要望などに対して)耳を傾ける、聞く、という場合は、
lend an ear (to someone)
となります。
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