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2013年7月24日水曜日

チームワーク? ― collective heroism

昨日のニュースだったと思うのですが、京浜東北線で電車から降りようとした若い女性が電車とプラットホームの隙間に落ちてしまい、周りにいた乗客が電車を押して何とか隙間を拡げて女性を救出したという一件がありました。

たしかヤフーのトップニュースに上がっていたのを見たような気がします。

首都圏でありがちなニュースくらいに思っていましたが、Googleニュースで海外のメディアからも取り上げられているのを見つけてびっくり!何と、"World"のセクションで取り上げられていて、ロイヤルベビーやエジプトの騒乱のニュースなどと一応同列の扱いなのです。そんなに重要なニュースなのか!?と思う向きもあるかも知れませんが、海外から見ると特筆すべき事件なのでしょうか。


Dozens of Japanese commuters pushed a 32-tonne train carriage away from the platform to free a woman who had fallen into the 20cm (8in) gap between it and the platform.

The act of collective heroism was captured by a newspaper photographer.
(Japanese passengers move 32-tonne train to rescue trapped woman. The Guardian. July 22, 2013.)


記事にある、"collective heroism"という表現が目に留まりました。

"collective"とは、集団の、団体の、という意味の形容詞、"heroism"とは英雄的な行為を指す名詞です。

記事の写真には、場に居合わせた多くの乗客が一心に電車の車体を押している様子が写し出されています。

つまりは、“チームワーク”、ということでしょうか。

CNNでは動画付きの記事で取り上げられています。

"collective"という形容詞に着目してみます。Merriam Websterに拠れば、


involving all members of a group as distinct from its individuals


ということですから、個人ではなく、構成員全員に言及するものです。対して、"heroism"とはヒーロー(英雄)の資質に言及するものですが、ヒーローは一個人という含みがあるのではないでしょうか。

"collective heroism"という表現にはある種の形容矛盾があるようにも思えるのですが、"team work"と言わず、"collective heroism"と表現するところに英語の面白みがあるようにも思えます。


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