お金持ちのステータスシンボルといえば何でしょうか?
高級車?豪邸?
いやいや、自分で運転しないでお抱え運転手を雇っている人の方が金持ちでしょう。
最近のニューヨークでは、私設のボディガードが、ほんの一握りの富裕層の間で流行っている(?)そうです。
When Upper East Side dad Michael planned a French getaway for his family this summer, his first move wasn’t to book a hotel. Instead, he contacted armed guards.
Each morning in Paris, Michael (who requested a pseudonym because of privacy concerns), his wife and their 10-year-old son would stroll out of the Hotel George V, where suites can go for $5,000 a night, to meet their personal security detail: two strapping ex-military men who cost $2,000 a day.
“I’m not a worrywart,” said the 38-year-old, who runs a lending fund. “But once you start having kids, [you want] peace of mind against terrorism.”
Wealthy New Yorkers are increasingly turning to hard bodies to protect them during European vacations, particularly in cities such as London, Paris and Berlin that have been hit with high-profile terrorism, say security experts.
(Doree Lewak. The one percent’s new status symbol: Armed bodyguards on vacation. New York Post. September 9, 2017.)
確かに。
今の世の中、何が起きるか分かりませんから、いつ何時、事故や災害、テロに巻き込まれるかも分かりません。そこでボディガード、ということでしょうか。
記事中、マイケルさん(仮名)のコメントに、
I'm not a worrywart.
とありますが、この"worrywart"とは「心配性の人」という意味です。
この単語は面白いのですが、"worry"(心配する)と"wart"(イボ)が結合したもののように見えます。
辞書の語源欄にはそのような説明はないのですが、ネットを検索するとこの単語の”歴史”について色々な解説に行き当たりました。
ここにご紹介させていただくのはWord Detectiveというウェブサイトの解説です。
"wart"(イボ)から、肌に出来てしまったイボに悩む、もしくは肌にイボが出来てしまうほど思い悩むといった関連性を想起しがちですが、どうやらそうではないそうです。
興味深いのは、"worry"という動詞自体、現代では「心配する」という意味ですが、元々は「絞め殺す、噛む」(strangle)の意だったということです。こうした意味が次第に変容し、現在の「悩ます」といった意味になったのは19世紀だそうです。
一方の、"wart"はイボという意味の他、イボのように癪に障るもの、不快なもの(人)、という意味が生まれました。
つまり、"worrywart"とは元々、他人を悩ますような厄介な事(人)を指していたのであり、「自ら思い悩む人」という意味ではなかった、ということになります。
この単語は、James R. Williamsという作家が新聞に連載していた漫画の登場人物"Worry Wart"により日常の言葉として広まったそうですが、当の人物はやはり他人に苦労や厄介なことをもたらす困った男だったということです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿