最近、サリンジャーの作品を読み返したりしているのですが、先日もとある記事から取り上げたように今年はサリンジャーの生誕100年に当たるという事で、なにかと話題になっているようです。
下記に引用する記事によれば、サリンジャー愛用のタイプライターや原稿などが、ニューヨークのパブリックライブラリーで公開されるそうで、サリンジャーのファンならば垂涎の催しではないかと思われます。
Opening on October 18th, a new exhibition at the New York Public Library in the Stephen A. Schwarzman Building will have hundreds of items from the J.D. Salinger Literary Trust shown to the public for the first time ever. This will include Salinger’s own typewriter, original typescript for The Catcher in the Rye and other stories, a bookcase from his bedroom, photographs and letters, and more. This treasure trove is particularly fascinating because of Salinger’s own reticence as a public figure. The exhibition is curated by Salinger’s son Matt Salinger and widow Colleen Salinger with Declan Kiely, Director of Special Collections and Exhibitions at the Library, to coincide with the centennial of Salinger’s birth.
(Michelle Young. See J..D. Salinger’s Vintage Typewriter and Other Rare Finds at NYPL Exhibition. Untapped Cities. October 7, 2019.)
ところで今日の一語なんですが、サリンジャー愛用のタイプライターは、
vintage typewriter
と紹介されているのですが、この”vintage”は日本語でも「ヴィンテージ」と言うので分かっているつもりですが、改めて”vintage”を辞書で引きました。
古い、とか年代物の、という意味合いで使われますが、元々の意味は「ぶどう酒」、つまりワインです。
ワインの値打ちが、そのワインが作られた年のぶどうの収穫によって決まってくるというのはご存知の通りです。
私はワインのウンチクには詳しくありませんが、ある年のナントカ地方のぶどうの収穫がどうだったとかいうようなことが言われるのを聞くことがあります。
英単語"vintage”はラテン語vinum(ワインの意)から来ています。ラテン語でvindemiaという単語にまで遡るのですが、これはvinumとラテン語動詞demo(取り去るの意)が結合したものです。
従って、ラテン語においては単にぶどうの収穫を意味していたものですが、やがてその収穫の「年」が強調されるようになり、ぶどう酒に限らず、特定の年や年代に作られたという意味での形容詞的な意味合いが定着していったようです。
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