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2019年10月7日月曜日

こんな意味もあったの? ― dispatch

時々お送りしております、「こんな意味もあったの?」のコーナーです。

まずは、下記の引用を読んでみましょう。


The theory that persistence hunting played a crucial part in the evolution of man was first suggested in 1984 by David Carrier, who at the time was a doctoral student at the University of Michigan. Carrier's idea was based on the observation that man is one of the only mammals that cools itself by sweating. Most four-legged mammals pant to cast off heat, which doesn't work nearly as well when running. Carrier concluded that if our early human ancestors could chase an animal long enough, the animal would overheat and collapse with heat exhaustion, and the humans could step up and dispatch it easily.
(Timothy F. Kirn. Why are humans good at endurance running? The answer is murky. Popular Science. October 5, 2019.)


"dispatch"という動詞は基本的な単語の1つと思いますが、送る、とか派遣する、という意味で暗記している人がほとんどではないでしょうか。

ところが、引用した記事で使われている部分は、


the humans could... dispatch it easily


という箇所になりますが、代名詞のitは"animals"を指しており、ここでは、"kill"と同義になります。

辞書を引いてみると、


片づける、迅速に処理する


などといった意味も載っていますが、特に動物などの獲物を殺す場合に、この"dispatch"という動詞が用いられるということで、正直なところ今まで知りませんでした。

語源を改めてチェックしてみたのですが、"dispatch"が元々そういった意味で使われていた、あるいはその意味から発展した、というものでもないらしく、「派遣する」という意味から少し遅れて、"to kill"の意味でも使われるようになったようです。


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