日本はハンコ(印鑑)文化、欧米はサイン(署名)の文化とよく言われますが、アメリカ大統領が執務室のデスクで大統領令にささっと署名して見せる様子をメディアが撮影しているのをよく見ますね。バイデン前大統領は手書き署名ではなく、オートペン(autopen)という自動署名機械を使っていたということで、トランプ氏からは随分と貶められましたが。
トランプ氏は署名の際に使うペンとして、Sharpieというブランドの油性マーカーがいたくお気に入りのようです。
トランプ氏は最近の閣僚会議でこのSharpieにまつわる話を持ち出したそうですが、イラン情勢やら政府機能が停止していることに伴う混乱など大変な時に何をくだらない話を、とメディアや関係者は半ば呆れているという記事から引用です。
President Donald Trump may believe the adage that the pen is mightier than the sword — as long as it’s a Sharpie.
During a Cabinet meeting Thursday that discussed the war in Iran, record-long security lines at many of the nation’s top airports, rising oil prices and skittish stock markets, the president interjected by holding up a custom-made black and gold Sharpie and offering a long story about how his preferred marker came to be a White House fixture.
(中略)
Trump summed it up as “a business story.”
“For $5, I get a much better pen than for $1,000, and I can hand them out,” he said. “And, honestly, they’ve become hot as a pistol, so what can I tell you?”
(Will Weissert. Trump interrupts a Cabinet meeting dealing with the Iran war and rising prices to talk Sharpies. The Associated Press. March 24, 2026.)
トランプ氏はこれまで1本が1,000ドル(!)もするボールペンを使って署名していたそうですが、インク不良で掠れることが多く書きにくいため、1本5ドルのSharpieに切り替えたのだそうです。ホワイトハウスに納入されるSharpieは本体に金色のホワイトハウスロゴが入った特別仕様らしいですが、5ドルという市販価格で納入されているんだそうです。大統領は署名に使ったペンをゲストにプレゼントしてきたといい、1,000ドルだったものが200分の1の5ドルになった訳で、トランプ氏はそのことを自慢しているということなのです。
で、随分と前置きが長くなりましたが、トランプ氏がお気に入りのSharpieを、
And, honestly, they’ve become hot as a pistol
と言っているのが引用されています。この"hot as a pistol"という表現を知らなかったので取り上げました。「ピストルのようにホット」とは一体?
英和、英語辞書には載っていないようですのでネットで検索してみますと、
Performing extremely well.
Very popular or successful.
(The Free Dictionary)
また、"hotter than pistol"というフレーズとして、
Exceptionally popular, productive, or marketable.
(Wiktionary)
という定義が見られます。とても流行っている、イカしている、良い!といった感じでしょうか。形容詞の"hot"にもそういう意味がありますね。よって、「ピストルのように」という喩えは何なのか?ということに関心は移ります。
このフレーズは恐らく口語やスラングの類いと思われますが、明確な説明をしているものは見当たりません。調べていますと、
hotter than a three-dollar pistol
というフレーズもあるようです。(two-dollar pistolというものもあります。)
この表現は、とにかく暑い(!)と言いたい時に使うようです。"three-dollar pistol"とは安価なピストルのことで、造りの悪いピストルが、恐らくは1発か2発撃ったところで本体が熱を持ち過ぎて握れないくらいになる、ということを言ったもののようです。
こういった表現は銃社会アメリカならでは、でしょうか。
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