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2026年3月16日月曜日

give no quarter ー quarter

ヘグセス国防長官の対イラン軍事攻撃についてのコメントが物議を醸しています。

問題の発言は、イランへの攻撃継続に関して、


no quarter, no mercy for our enemy


と述べたとされるくだりです。

今日の1語はこの"quarter"を取り上げます。


A top Democratic lawmaker with a military background has reacted strongly to US defense secretary Pete Hegseth’s call for “no quarter” for US enemies during a Friday press briefing at the Pentagon, calling such an order – if followed by troops – a potential violation of international law.

(中略)

According to a transcript of the briefing, Hegseth said: “We will keep pressing, keep pushing, keep advancing – no quarter, no mercy for our enemy.”

Critics of Hegseth say the phrase “no quarter” is more than a belligerent figure of speech, implying that enemy combatants will not be taken prisoner but instead executed. Under the Hague Convention of 1899, that is considered a war crime.
(Edward Helmore. Democratic lawmaker condemns Hegseth’s call for ‘no quarter’ for US enemies. The Guardian. March 14, 2026.)


"quarter"とは4分の1の意味であることはどなたもご存知と思います。よって数量として4分の1のもの、25セント硬貨とか四半期、15分間を指す意味がまず思い浮かぶと思います。

問題発言は"no quarter"という部分ですが、続く"no mercy…"から想像されるかもしれませんが、ここでは慈悲とか情け容赦、という意味合いで使われているものです。

"quarter"にそのような意味があるとは知りませんでした。英和辞書を引いてみると確かにそのよいな意味が載っており、助命、命乞いという訳語も見えます。

Merriam-Webster Dictionaryでは、


specifically : the clemency of not killing a defeated enemy


と説明しており、負かした敵を直ちには殺さないことであるとしています。従って、ヘグセス長官の"(give) no quarter"とは、敵のイラン兵は容赦無く殺す、と言っているのに等しいということなのです。

この過激発言には米国内、民主党からも国際法に違反するものであるとの批判が出ているというものです。

4分の1を意味する"quarter"が慈悲や命乞い、助命の意味になるというのはややかけ離れた印象を持ちますね。

語源の説明は辞書に見当たらないのですが、一説によると"quarter"が居所、住居、区域という意味を持つことと関係があるそうで、これは捕えられた兵士が最終的な審判を受ける前に捕虜として特定の場所に置かれることに因むという話です。

"(give) no quarter"とはそうした猶予すら与えず、その場で殺してしまうということなのです。


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