最近30日間のアクセス数トップ3記事

2026年6月2日火曜日

upbraid

トランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相を厳しく批難、というニュース記事です。

アメリカとイランは停戦中にありますが、その最中、イスラエルがレバノンのヒズボラの勢力へ攻撃をしたことがトランプ氏の怒りを買ったもののようです。イランはイスラエルの軍事攻撃は停戦合意に反すると表明。トランプ氏はネタニヤフ氏に電話し、攻撃を直ちに中止するよう命じたとあります。


President Trump reportedly took Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu to task during a Monday phone call over the latter’s military campaign in Lebanon. 

Axios reported, citing two U.S. officials and a third source briefed on the call, that Trump called Netanyahu “crazy” and accused him of ingratitude. 

At one point, Trump reportedly yelled at Netanyahu, “What the f— are you doing?”
(Max Rego. Report: Trump upbraids Netanyahu over Lebanon, asking, ‘What the f— are you doing?’ The Hill. June 1, 2026.)


さて、今日の1語ですが、記事のタイトルに、


Trump upbraids Netanyahu over Lebanon


とある部分、"upbraid"です。

叱る、小言を言う、厳しく批難する、という意味の動詞ですが、スペルを見て"braid"という、また別の単語が見てとれます。"braid"とはおさげ、髪の毛を編んで三つ編みにしたりすることですが、その"braid"と、批難するという意味の"upbraid"には随分な隔たりがあるように思われます。

しかし、語源では繋がっているようで、いずれも編むという意味の古英語bregdanから来ています。この古英語には編むという意味の他、素早く動かす(動く)、急に引っ張る、振る、揺り動かす、投げるなど、動作に関する様々な意味合いがあるそうです。

相手を批難するという"upbraid"の意味合いはこうした突発的、あるいは素早いアクションの意味合いから発展したもののようです。

一方、髪の毛を編むという方の"braid"ですが、様々ある古英語の意味合いの中で編むという意味だけが残った特殊なもののようです。

"upbraid"と"braid"、意味的には全く繋がりがなさそうで、実は繋がりがあるという話でした。



2026年6月1日月曜日

pancreas

癌の中でも診断が難しく、また特に予後が悪いとされる膵臓がんですが、最新の薬物治療が注目されています。

アメリカで開発が進行中のダラクソンラシブという新薬は分子標的薬と呼ばれるタイプの薬で、がん細胞の増殖に関わるKrasというタンパク質を阻害し、病気の進行を抑えることが分かっています。これにより、膵臓がん患者の余命は倍になるという成果が報告されています。


A daily pill can double survival time in patients with the world’s deadliest cancer, according to the results of a clinical trial that experts are saying is a “gamechanger” and one of the biggest breakthroughs in decades.

Currently, there are few treatments for pancreatic cancer, and most do little or nothing to help. For decades, scientists have worked relentlessly trying to find clever solutions for a form of cancer that is often found late. More than half of patients are only diagnosed after it has spread.

Now experts at the world’s largest cancer conference are hailing the arrival of a smart drug called daraxonrasib, which they say could pave the way for a treatment revolution.
(Andrew Gregory. Daily pill can double survival time for world’s deadliest cancer, trial shows. The Guardian. May 31, 2026.)


さて、膵臓という臓器ですが、英語では、


pancreas


といいますね。語尾の-sは複数形の-sではありません。"pancreas"という単語はギリシャ語から来ており、全て(all)を意味する接頭辞pan-と、"flesh"(つまり、肉)を意味するkrasという言葉から成っていると辞書の語源欄にあります。つまり、全部が肉、という意味のようなのですが、辞書にはそれ以上の説明はありません。

ところで、研究社新英和大辞典では、"sweetbread"という単語が参考として添えられています。この"sweetbread"というのは牛の胸腺や膵臓のことで食用にされるものだとあります。甘いお菓子みたいな呼び名ですが、フランス料理では珍味、ris de veauというメニューで食されるのだそうです。全部が肉、という"pancreas"の原義は普通は食べない膵臓という部位までも肉として食べる貪欲さを言ったものなんでしょうか、勝手な想像をしてしまいました。

膵臓という日本語の「膵」という漢字は国字、つまり日本語として作られた字なんだそうで、漢和辞典を引くと確かにそうなっています。「すい」と音読みする部分、くさかんむりに「卒」という字ですが、こちらは集まる、集める、という意味だとあります。膵臓には食べたものを消化する膵液を分泌する役割と血糖をコントロールするホルモンであるインスリンを分泌する機能があり、こうした複数の役割が「集まった」、重要な臓器なのである、という説明を見かけました。なるほどと思いましたね。

明日に健康診断を控えておりまして、膵機能関連の値が気になるところです。というのも、数年前にアミラーゼ高値が出てしまいまして、その後の精密検査では問題無いということだったのですが、また出たらイヤだなあと。

ちなみに、アップル社のスティーブ・ジョブズ氏が命を落としたのも膵臓がんが原因でした。約15年前の話です。