年も改まり、新しい目標を立てて新たなスタートを切ったと言う方は多いでしょう。色んな目標があるかと思いますが、中には悪弊や悪習をばっさりと断ちたい、というものもあるのではないでしょうか?
先日も電車で、中づり広告というのでしょうか、禁煙補助薬のポスターが目に付きました。私は喫煙しませんが、勤務先では今年から就業時間中の禁煙が制度化されました。
今年こそ禁煙、という方にちょっと水を差すような話題ですが、ニューヨークタイムズ紙から記事を引用します。
The nicotine gum and patches that millions of smokers use to help kick their habit have no lasting benefit and may backfire in some cases, according to the most rigorous long-term study to date of so-called nicotine replacement therapy.
The study, published Monday in the journal Tobacco Control, included nearly 800 people trying to quit smoking over a period of several years, and is likely to inflame a long-running debate about the value of nicotine alternatives.
(Benedict Carey. Nicotine Gum and Skin Patch Face New Doubt. The New York Times. January 9, 2012.)
禁煙補助薬、とりわけニコチンガムやニコチンパッチと呼ばれるものに禁煙の効果が低いとする調査結果についてのものです。ニコチン療法の是非については以前より議論があるそうですが、議論が再燃すること必至というところでしょうか。
In medical studies, the products have proved effective, making it easier for people to quit, at least in the short term. Those earlier, more encouraging findings were the basis for federal guidelines that recommended the products for smoking cessation.
But in surveys, smokers who have used the over-the-counter products, either as part of a program or on their own, have reported little benefit. The new study followed one group of smokers to see whether nicotine replacement affected their odds of kicking the habit over time. It did not, even if they also received counseling with the nicotine replacement.
(ibid.)
記事によりますとニコチン療法は短期的には効果が認められるとする調査結果もあるそうなのですが、禁煙成功率を長期的にみるとあまり効果がなく、特に一般に販売されているニコチン製品の使用では禁煙効果は期待薄のようです。
この背景について、禁煙プログラムや禁煙補助薬へのコンプライアンス(服薬遵守)上の問題が大きいという意見もあるようです。
最後になりましたが今日取り上げる表現、"kick the habit"は改めて説明の必要もないかもしれませんが、特に悪い癖などを断ち切る、という意味で用いられる成句です。American Heritage Dictionaryではスラング(Slang)ということになっています。
"knock the habit"という表現もありますが、コーパスで調べると"kick the habit"がもっぱら優勢です。勿論、"stop"、"quit"などの動詞も間違いではありませんんが、殊悪習に関する限り、"kick"がぴったりというところのようです。
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