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2012年3月23日金曜日

痩せてればいいってもんじゃありません ― body diversity

自分自身の体型について、太っているよりも痩せている方がいいと思うのは、ほとんどの人が認めるところではないかと思います。ただし、それは程度の問題であって、太り過ぎていても痩せ過ぎていても、健康上問題であることは、これまた多くの人が認めるところだと思います。しかしながら、一般的な傾向として痩せへの志向というのは時に病的なまでに極端なケースが見られます。

痩せたいと思うのは人の本能でしょうか?そうかも知れません。が、最近では別の見方が出てきています。


This week, Israel passed a law banning models from advertisements or fashion shows if they measure less than 18.5 on the body mass index (BMI). It's part of an effort to promote health for women of all sizes, and to stop glorifying the ultra-thin.

"Beautiful is not underweight," says Rachel Adato, one of the creators of the bill.

In recent years, much attention has been paid to how women are portrayed in the media, whether it's an overly airbrushed magazine model with an impossibly slim waist, or a TV starlet with protruding collar bones.
(Kate Dailey. Are thin women enemy? BBC News. March 23, 2012.)


別の見方というのは、雑誌やメディアが一般の人の痩せ志向を極端に煽っているのではないか、という見方です。引用記事の冒頭にもありますように、イスラエルではBMIが18.5以下の痩せ過ぎ女性が宣伝広告のモデルになることを禁止する法律が可決されたということです。法律で規制するほど深刻な話なのかと少しびっくりしましたが、記事によりますと、スペイン、イタリア、イギリスなどのヨーロッパ各国でも同様の規制やガイドラインなどの取り組みがあるということです。

記事は以下のように続きます。


In an era when pro-anorexia communities congregate on social media sites like Pinterest, it's no wonder that lawmakers are concerned with women's body image.

For sure, reducing the number of images that portray women as very thin is beneficial, says Claire Mysko, director of Proud2BeMe, a website created with the National Eating Disorders Association (Neda) to promote healthy body image.

"There is a danger in being constantly exposed to one image of beauty," she says. "There is a serious lack of body diversity in the media. People are not seeing themselves and their bodies reflected."

Israel's law may be the catalyst needed to help make change. But others say it could make things worse.
(ibid.)


つまり、雑誌やメディアにおいて痩せ=美人の条件のようなイメージを過剰なまでに前面に押し出すことがよくないのだという見方です。このようなイメージが、一方で多くの拒食症や摂食障害の増加をもたらしているという批判があります。また、多くの場合、雑誌やメディア広告でのイメージにおいて、”修整”が施されていることも問題視されています。

このような状況は、"body diversity"の観点が欠けている、憂慮すべき事態であるとの見方が広まっています。

"diversity"という単語は近年よく聞く言葉です。日本語では、”多様性”と訳されることが多いと思います。

"body diversity"を訳するならば、”体型・体格の多様性”といったところでしょうか?

"body diversity"でグーグル検索をすると、様々なウェブサイトがヒットしますが、極端な痩せ志向に警鐘を鳴らすものが多く見られます。

記事は最後にこう結ばれています。


"There are people who are naturally thin and people who are naturally heavier, and we need to accept a diversity," Ms Mysko says.

"That's the goal: not to define one body type as attractive and another type as unattractive."
(ibid.)


たしかにその通り。自戒を込めて、"body diversity"を意識していきたいと思いました。

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