ポップコーンは実はヘルシーな食べ物なんですよ、と言われたら、多分ほとんどの人がえっ?という反応ではないでしょうか?
私自身、ヘルシーな食べ物と言われてまず思いつくのは野菜や果物、ヨーグルトなどです。ポップコーンのイメージは、特に最近カロリーを気にするようになったので、どちらかと言えば避けたいスナック菓子の1つという認識です。美味しいのは知っています。食べ始めたらやめられませんから(笑)
ところが!アメリカの大学のエライ研究者が、ポップコーンはポリフェノールが多く含まれており、健康的なスナックであるという研究成果を発表したというのです。
Researchers at the University of Scranton (Pa.) ran a lab analysis on the content in several types and brands of popcorn and found that the crunchy hull is rich in polyphenols — antioxidants that prevent damage to cells. Polyphenols also may have disease-fighting properties.
(Nanci Hellmich. Popcorn packed with antioxidants, hidden health benefits. USA Today. March 26, 2012.)
ポリフェノールというのは抗酸化作用があるとして知られる物質です。赤ワインやチョコレート、コーヒーなどにも含まれるということで、過去にマスコミでもよく取り上げられました。これらの食品が途端に話題になり、バカ売れしたりしたことでもご存知の方は多いと思います。
今回のニュースはポップコーン好きの方には嬉しいニュースかも知れませんね。ただし、これはプレーンなポップコーンでの話であって、キャラメルや砂糖、多量の油や塩分で味付けしたもの(アメリカなどで俗に言うTheater Popcorn)は高カロリーなので注意が必要です。
さらに、注意深く押さえておきたいのは、ポリフェノールが多く含まれるのは外皮部分であるということです。
"The hull is where the most nutritional goodies (polyphenols) are — not the white fluffy part," says chemistry professor Joe Vinson, senior author of the study, which was partially funded by a popcorn company. Vinson also has studied chocolate, coffee, spices and cereals. The popcorn findings were presented Sunday at a meeting of the American Chemical Society in San Diego.
(ibid.)
"hull"と"white fluffy part"という対比で示されていますが、"hull"とはポップコーンにする前の硬い外皮の部分を、"white fluffy part"とはポップコーンになった後の、爆発して膨れた白い部分を指しています。
実は今日のこのニュースがきっかけで、ポップコーンが出来る仕組みを改めて調べてみました。ポップコーンになるとうもろこしは爆裂種と呼ばれる特別な種類のものなのですが、乾燥させた当該種のコーンを火にかけると、コーンの内側の水分を多く含んだ部分が熱せられ膨張しますが、その結果硬い外皮が破裂することによってあのような形のポップコーンができるのだそうです。(このサイトの説明が分かりやすいです。)
ということはですね、ポリフェノールのベネフィットを享受するためには、あの黄~茶褐色の硬い部分を食べねばならない訳で・・・。ほとんどの人にとっては、それ以外の大部分である白いところがポップコーンの醍醐味なのではないかと訝りたくなります。
今回は研究はあくまでも実験室での結果であり、人の体で実際にどれくらいのベネフィットがあるのかについてはまだこれからの話であると記事もやや控えめに締めくくられていますが、これが日本のマスコミに取り上げられるときっとスーパーの棚からポップコーンが消えるんでしょうね・・・。
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