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2012年6月25日月曜日

ビデオゲームでは運動にならず ― exergame

"exergame"という単語をご存知でしょうか?スペルから何となく想像がつくかとは思いますが、これは運動("exercise")とゲーム("game")という2つの単語から生れた合成語(かばん語)です。

お持ちの辞書には恐らく載っていないと思います。従って、日本語訳も確認できないのですが、もし訳すならば、エクササイズ系のビデオゲーム(ソフト)、とでも表現するのがふさわしいと思われます。ビデオゲーム好きの方はよくご存知かと思いますが、任天堂のWiiとそのソフトに代表される、体を動かしてプレーするゲームが"exergames"と呼ばれます。

さて、その"exergames"ですが、家に居ながら運動ができるとか、その効果がもてはやされたりもしましたが、実はそんなに効果がないんじゃないか、というようなことが言われています。


Getting our sedentary, overweight children off the couch is a challenge. That's why the Nintendo Wii game console, which arrived in the United States six years ago, was such an exciting prospect. It offered the chance for children to get exercise without even leaving the house.

Tennis was one of the games in the Wii Sports software that came right in the box with the console. This was the progenitor of "exergames", video games that led to hopes that fitness could turn into irresistible fun.

But exergames turn out to be much digital ado about nothing, at least as far as measurable health benefits for children. "Active" video games distributed to homes with children do not produce the increase in physical activity that naive parents (like me) expected. That's according to a study undertaken by the Children's Nutrition Research Centre at Baylor College of Medicine in Houston, and published early this year in Pediatrics, the official journal of the American Academy of Pediatrics.
(Randoll Stross. No physical benefit from 'exergames': study. The Sydney Morning Herald. June 25, 2012.)


米国の大学が小児科学会誌に発表したものです。対象は9~12歳の子供、BMIが中央値以上で、ビデオゲームを家に持っていない子供です。いわゆる"exergames"をプレーするグループと、"exergames"でないゲーム(つまりほとんど体を動かすことのない、座ったままプレーするゲーム)をプレーするグループとに分けて、それぞれ運動量を測定したところ、2つのグループで差は認められなかったそうです。

その理由ですが、ビデオゲームで運動量が一時的に増えたとしても、それによって生活の他の場面での運動量が減り、結果として全体の運動量が変わらないためである、ということです。元々運動をあまりしない人は、何かのアクティビティで運動量が増えても、別のところでそれを相殺してしまうということなのでしょう。

横着しないで、外で遊べ、といったところでしょうか。

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