あまたあるヘッドラインの中から、
Facebook is trying to hijack your email address
という、CNNのヘッドライン(6月25日付)が目を引きました。今日取り上げたいのは、“hijack”という単語です。
日本語でも“ハイジャック”と言います。“乗っ取る“という訳がよく使われます。ハイジャックと言うと、真っ先に思い浮かぶのは飛行機の乗っ取りです。最近あまり飛行機に乗ることがありませんが、ハイジャック犯が同乗していたらどうしようと思うのは杞憂であればいいですが、心配性の人間には思わずにいられないところです。
さて、なぜハイジャック(hijack)と言うのでしょうか?
“ハイ”(=high)、つまり高いところでの、“jack”、だから“ハイジャック”、“jack”はよく分からないけれど、飛行機は高いところを飛んでいるから“ハイジャック”。そんな風に漠然と考えていましたが、実は“hijack”の語源には諸説あるらしい、ということが分かりました。
まず最初に、どうでもいいことのように思われるかも知れませんが、“hijack”という単語は、“hijacker”(ハイジャック犯人)という単語から派生した単語です。このような成り立ちによる単語を逆成と呼んでいます。“hijack”の語源は“hijacker”であり、従って、“hijacker”の語源を見る必要があります。
まず最初の説は、追いはぎを意味する“highwayman”と狩りをする人を意味する“jacker”(“jack”とは狩りで獲物をおびき寄せるために用いる“jacklight”のこと)が結合して生まれたという説。“highwayman”などというと、高速道路(ハイウェー)で車を強奪する強盗のように聞こえますが、17世紀くらいからある単語で、それくらいの昔に馬で公道に出没した強盗だそうです。
2番目の説ですが、強盗が“Stick 'em up high, Jack!”(手を高く上げろ!)とターゲットを脅した、そのセリフから生まれたという説。これはかなり面白い語源ではないでしょうか。
上記2つはランダムハウス英和辞書の語源欄から確認できます。
3番目の説は、2番目の説と似ていますが、強盗がやはりターゲットに対して、“Hi, Jack!”と声を掛けてから犯行に及んだという、そのセリフから生まれたという説。2番目の説も、3番目の説も、“Jack”は特定の人の名前を指すと言うよりも、おい、とかちょっと、とか声掛けの場合に使われるものだと解釈できます。
いずれの説ももっともらしくも聞こえ、なんだか作り話のようにも聞こえるのですが、Merriam Websterを参照してみると、“Origin unknown.”ということで片付けられています。Merriam Websterの主義として、確証の無い語源は載せないということでしょうか?
いずれの説においても、“hijack”、“hijacker”という単語のhi-が、“high”(高い)と関係があるとしているものはありませんが、そのように間違って解釈された結果、“highjack”というスペルの単語も生まれました。さらに、“carjack”や“seajack”、“skyjack”などという単語も派生しており、これらを辞書のエントリとして載せている辞書もあります。インターネット全盛の現代に至っては、掲示板のスレッドを独占する、"thread-jack"なる用語もあるようです。これらは語源的には異分析と呼ばれるものです。
まず最初に、どうでもいいことのように思われるかも知れませんが、“hijack”という単語は、“hijacker”(ハイジャック犯人)という単語から派生した単語です。このような成り立ちによる単語を逆成と呼んでいます。“hijack”の語源は“hijacker”であり、従って、“hijacker”の語源を見る必要があります。
まず最初の説は、追いはぎを意味する“highwayman”と狩りをする人を意味する“jacker”(“jack”とは狩りで獲物をおびき寄せるために用いる“jacklight”のこと)が結合して生まれたという説。“highwayman”などというと、高速道路(ハイウェー)で車を強奪する強盗のように聞こえますが、17世紀くらいからある単語で、それくらいの昔に馬で公道に出没した強盗だそうです。
2番目の説ですが、強盗が“Stick 'em up high, Jack!”(手を高く上げろ!)とターゲットを脅した、そのセリフから生まれたという説。これはかなり面白い語源ではないでしょうか。
上記2つはランダムハウス英和辞書の語源欄から確認できます。
3番目の説は、2番目の説と似ていますが、強盗がやはりターゲットに対して、“Hi, Jack!”と声を掛けてから犯行に及んだという、そのセリフから生まれたという説。2番目の説も、3番目の説も、“Jack”は特定の人の名前を指すと言うよりも、おい、とかちょっと、とか声掛けの場合に使われるものだと解釈できます。
いずれの説ももっともらしくも聞こえ、なんだか作り話のようにも聞こえるのですが、Merriam Websterを参照してみると、“Origin unknown.”ということで片付けられています。Merriam Websterの主義として、確証の無い語源は載せないということでしょうか?
いずれの説においても、“hijack”、“hijacker”という単語のhi-が、“high”(高い)と関係があるとしているものはありませんが、そのように間違って解釈された結果、“highjack”というスペルの単語も生まれました。さらに、“carjack”や“seajack”、“skyjack”などという単語も派生しており、これらを辞書のエントリとして載せている辞書もあります。インターネット全盛の現代に至っては、掲示板のスレッドを独占する、"thread-jack"なる用語もあるようです。これらは語源的には異分析と呼ばれるものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿