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2012年6月7日木曜日

ウエスト ― waist circumference

ご自分のウエストのサイズはご存知ですか?私は覚えていません。といいますか、覚えたつもりがしばしば忘れてしまうので、ズボンを買いに行った時にいつも困ります。大きすぎるサイズか小さすぎるサイズを最初に試して取り換えるか、店員に測ってもらう羽目になります。

日本語でウエストと言えば、それはもウエストのサイズ、即ち胴囲(胴回りの大きさ)を指しているものと解釈されます。では英語でもそうかというとちょっと違います。


Waist circumference is strongly and independently linked to diabetes type two risk, even after accounting for body mass index (BMI), and should be measured more widely for estimating risk, researchers from the Medical Research Council (MRC) Epidemiology Unit, UK, reported in PLoS Medicine. The authors explained that overweight people with a large waist, over 102cm (40.2 inches) for men and over 88cm (34.6 inches) for women, have approximately the same or higher risk of eventually developing diabetes type 2 as obese individuals.
(Waist Size, Regardless Of BMI, Linked To Diabetes Risk. Medical News Today. June 6, 2012.)


BMIの数値に関係なく、ウエストのサイズが2型糖尿病に関係している、と題する記事からの引用です。

メタボリックシンドロームという言葉が一般的に広く認知されるようになってきましたが、ウエストのサイズよりもBMIを気にしている人は多いのではないでしょうか。BMIも大事な指標でしょうが、ウエストサイズを見れば糖尿病にかかるリスクを見積もれる、ということのようです。

さて、英語でウエスト(サイズ)を何と言うかですが、"waist circumference"です。

"waist"はあくまで体の構造の一部としての”ウエスト(腰部)”であり、"circumference"(外周の意)という語が必要になるということなのです。私は最初"circumference"を"circumstance"と読み間違えてしまい、ウエスト周囲の状況(!?)などと解釈していました。

"waist"だけでは通じないのかというと恐らくそんなことはないかと思います。ランダムハウス英和辞書では、米語の用法として、”(衣服の)胴囲(の寸法)、ウエスト”という意味が載っています。

しかしながら、American Heritage Dictionaryを見ますと、


The part of the human trunk between the bottom of the rib cage and the pelvis.
The narrow part of the abdomen of an insect.


といった定義はあるのですが、サイズ・寸法を意味する定義はありません。Merriam Websterでも同様です。こうなるとランダムハウス英和の定義には少し疑問が出てきます。

コンテクストがある訳ですから、"waist"という単語だけで通じないということは恐らく無いとは思いますが、コーパスを検索してみる限り、下記のいずれかの表現が誤解がないでしょう。


waist size
waist circumference
waist measurement


ちなみにこちらもよく気にされる測定項目ですが、”ヒップ”というのも、"hip circumference"と表現するようです。

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