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2013年4月3日水曜日

航空運賃は体重で課金される時代に ― a kilo is a kilo is a kilo

以前も似たような話を読んだ記憶があるのですが、ついに飛行機の運賃は乗客の体重で計算される日がやってきたようです。

念の為に申しあげておきますと、エイプリルフールの冗談ではありません(笑)


Samoa Air has become the world's first airline to implement "pay as you weigh" flights, meaning overweight passengers pay more for their seats.

"This is the fairest way of travelling," chief executive of Samoa Air, Chris Langton, told ABC Radio. "There are no extra fees in terms of excess baggage or anything – it is just a kilo is a kilo is a kilo."

Like many Pacific island nations, Samoa has a serious obesity problem and is often included in the top 10 countries for obesity levels. As such, Mr Langton believes his airline's new payment policy will also help promote health and obesity awareness.
(Nina Karnikowski. Airline to charge overweight passengers more. The Sydney Morning Herald. April 2, 2013.)


なるほど、肥満傾向の強い欧米などではかなり理にかなったシステムと思われますが、乗客の反発は必至かも知れません。

上記とは別のUSA Todayの記事によると、子供などでは逆に運賃がかなり安くなることになるので、家族向けには歓迎の運賃システムとなるのではないかという見方もあるようです。

ところで、上記に引用した第2段落の最後に、


it's just a kilo is a kilo is a kilo


という変わった言い回しが出てきます。これって一体なんでしょうか?

ご存知の方は、ああ、あれのことかな?と思い当たるかも知れません。有名なフレーズなのですが、


Rose is a rose is a rose.


というものがあります。(このフレーズには、A rose is a rose is a rose is a rose. というバリエーションもあります。)

Gertrude Steinという人の詩Sacred Emilyという作品の中に出てくるフレーズで、そのまま訳すならば、“バラはバラであるバラである。”というようなものになりますが、分かったような分からないような文章です。言いたいこととしては、"Things are what they are."ということのようなのですが、つまり、バラというものはバラである以外の何物でもない、ということです。

さて、引用した、"a kilo is a kilo is a kilo"に戻ってみますと、同じような訳文にはできるのですが、ここでは、"Rose is a rose..."という有名な一文をもじった、記者の遊びだと解釈するのが適当でしょう。

体重で課金する新しい運賃体系においては、キログラムはキログラム以外の何物でもない・・・、そんなところでしょうか。


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