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2021年2月16日火曜日

battery

人間の体が電池になる!?

まさか!?と思ってしまいますが、人間の体温を電気に変換する技術が研究されており、ウェアラブル端末として実用化する試みまであるという記事を読みました。


Future wearable devices might not have a battery. Instead, the battery is you.

Researchers at the University of Colorado Boulder developed wearable technology that is basically powered by the human body. The technology uses thermoelectric generators converting the body's internal temperature to electricity to provide power.

Their findings were published in the peer-reviewed journal Science Advances, managed by the American Association for the Advancement of Science (AAAS).
(Brett Molina. Colorado researchers develop wearable tech that uses your body as a battery. USA Today. February 12, 2021.)


さて、今日の単語は電池を意味する"battery"です。

"battery"という単語が様々な意味を持っていることについて、実はこれまで漠然と疑問に思っていました。

まずは人を叩く、殴打する、という意味。(実は"battery"の元々の意味はこの「叩く」という意味なのです。)

そして、野球で投手、捕手の組み合わせのことを「バッテリー」と表現すること。

また、オーケストラや吹奏楽のバンドで打楽器群のことを、これまた"battery"と言うことがあります。

最後に、あまり見かけないかもしれませんが、一連の~、とか一組の~、というような場合に使う、"a battery of~"というフレーズ。

これら全て同じ"battery"なのですが、それが不思議でした。

改めて語源を調べてみると、先に書きましたように、"battery"はそもそもの意味が「叩く」というもので、打つという意味のフランス語battreから来ています。

Collins Dictionaryのサイトで見つけた語源解説に拠れば、その後"battery"は敵を攻撃する(つまり「叩く」)ための金属製の武器(砲、大砲、ミサイル)の意味で使われることになります。

そして、ここから先が充電池の意味への発展となる訳ですが、充電の技術が開発された当初、電気を生成するための、金属板などを主体とした仕組み、構造が武器を彷彿とさせるものであったことから、"battery"と呼ばれるようになったというものです。

ちなみに、野球でいう「バッテリー」は組み合わせ、ユニットという意味での"battery"であり、音楽における打楽器群の意味は、想像がつくと思いますが、「打つ」という本来の意味と関連しています。



2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    今日偶然にもこのサイトを発見したのですが、どれもこれも知的好奇心を唆る良質な記事ばかりで、目を開かれる思いです。
    検索エンジンの気まぐれとネット環境の進歩に感謝です。

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    1. コメントありがとうございます。楽しんで頂ければ幸いです。

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