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2021年4月9日金曜日

knock one's socks off

おとといの記事で取り上げたジル・バイデン米大統領夫人の「網タイツ」事件(!?)ですが、もうひとつ、面白い記事に出くわしました。

New York Post紙からの引用です。


It’s a delicate subject for FLOTUS.  

Jill Biden, 69, knocked observers’ socks off when she strutted off Executive One at Andrews Air Force Base in Maryland last week sporting a pair of black patterned fishnet pantyhose. 

While some took to social media to celebrate her stylish stockings, others annihilated the president’s wife for rocking the head-turning nylons. 

But she’s not the first first lady whose fashion-forward legs have sparked sheer chaos. 
(Asia Grace. Jill Biden’s fishnets reignite high-power women in pantyhose debate. New York Post. April 6, 2021.)


取り上げたいのは、


knock one's socks off


という表現です。

足元のおしゃれの話題だけにこの表現を使っているのはしゃれのセンスが利いているというべきでしょう。

この表現を知りませんでしたが、手元のCollins Cobuild Dictionary of Idiomsには、


If you say that something or someone knocks your socks off, you are saying in a light-hearted way that they are very good and that you are very impressed by them.


と解説されています。

大統領夫人の装いとして賛否両論といったところですが、"knock one's socks off"の意味するところは、どちらかというと称賛といったところです。

ところで、なぜ"socks"(靴下)なのか、については明確な説明は見当たりません。

よく似た表現に"knock one's block off"というものがあり、こちらは人の頭をぶん殴る、といった意味合いなのですが、"knock one's socks off"も元は相手を当惑させるというようなネガティヴな意味合いだったようです。

それが次第にポジティヴな意味合いで使われるようになったということなのですが、こうした意味の変容というのは言語につきものですね。

最近の若者言葉だと、「やばい」という表現がありますが、これも元々は危険、とか危ない、といったネガティヴな意味だったものが、近年では強い印象を受けた時にポジティヴな意味合いで使われるようになっていることはご存知の通りで、それに近いものがあるかもしれません。



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