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2021年4月29日木曜日

豆腐は万能選手? ー tofu

マイクロソフト社が、オペレーティングシステム(OS)のウィンドウズに使われる標準の文字フォントをおよそ15年振りで刷新するそうです。

ウィンドウズOSに詳しい方は良くご存知だと思いますが、現在使われている標準フォントは、Calibriと呼ばれるフォントです。

Calibriは見た目が良く、かつクセが無いので、どのようなシチュエーションにも適しているという良さがあると評価されていますが、これに代わる新しい文字フォントの候補5つを提示し、ユーザーによる人気投票で決めるということのようです。


Microsoft is changing its default font for the first time in nearly 15 years, and it wants your help selecting the new one. 

(中略)

The company has commissioned five new custom typefaces to replace Calibri, a workhorse of a font that has been the default for all your Word docs and Outlook emails since 2007. Calibri replaced Times New Roman (a noble type family but one with decidedly pre-internet aesthetic).

Default fonts are designed to be unobtrusive and adaptable, and Calibri has served that role capably. It renders well on just about any screen, at any size, but it still has a bit of character. Its subtle curves make it a bit warmer than its blocky sans serif cousins Helvetica and Arial, two designer favorites that are famous — or infamous, in some circles — for their brutal simplicity and balanced stroke weight. (Sans serif means no curly bits at the ends of the letters.)
(Allison Morrow. Microsoft is retiring its default font, and it wants your help choosing a new one. CNN. April 28, 2021.)


昔々、多分ウィンドウズが世に出たての頃(因みに、小生は大学生でした)の標準フォントはTimes New Romanでしたが、それが2007年にCalibriに取って代わられ、そして今、また新しいものになろうとしているということになります。

Calibriの特長については上記の引用でも説明されているところですが、記事では以下のように続きます。


Calibri's finest attribute, however, is that few people, apart from designers and typographers, even notice it. It's the tofu of the type world. But after 13 years, Calibri is starting to look a little dated, and Microsoft wants to give your emails and documents a fresh coat of paint.
(ibid.)


そうです、Calibriについて、


the tofu of the type world


と言い切っているのですが、"tofu"(豆腐)を持ち出して何を言わんとしているのでしょうか。

直前の部分、Calibriについては、(フォントデザイナーなど専門家は別として)普通の人はその良さや特長に気づかない、とあります。これは、優れて当たり前の存在になっている、ということでしょう。

従って、"tofu"(豆腐)にそのような意味合いがある、もしくは込められていると解釈できるのですが、残念ながら色々な辞書を当たってみましたが、そのような用例は見当たりません。

豆腐が栄養価が高く、健康食品として認知されていることは我々日本人にとっては当たり前ですが、欧米でもその価値が認められているということはよく知られています。

故に、"tofu"として英単語になっているものですが、栄養価のみならず、そのシンプルな見た目や味わい、様々な料理に使われる万能さ、などといった特質がこのような用法を生み出しているように思われます。

というところで、わたくしは今日も冷奴をいただきます。



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