サッカーワールドカップのカタール大会は4強の試合が行われ、フランスがアフリカ勢として快進撃を続けていたモロッコを破り、決勝戦への出場を決めました。クロアチアを制したアルゼンチンと対戦へ。
Kylian Mbappe vs. Lionel Messi.
Soccer’s latest superstar against perhaps the sport’s greatest player in the World Cup final just about everyone was hoping for.
France and Mbappe are headed back to the biggest game in soccer, and to a much-anticipated matchup with Argentina, after ending Morocco’s historic run at the World Cup on Wednesday.
(France secures second straight World Cup final berth with win over Morocco. Associated Press. December 14, 2022.)
フランス対モロッコは、かつての植民地、被植民地の戦いとあって、サポーターの間でも異様な盛り上がりをみせ、パリ市内などでは厳戒態勢が敷かれたと報道されていました。
ところで、フランスはモロッコに勝って、2大会連続の決勝進出となったと、記事タイトル、
France secures second straight World Cup final berth with win over Morocco
にありますが、"final berth"という表現に着目したいと思います。
決勝戦を言うのに、単に"final"、もしくは"final stage"、"final match"などはよく聞きますが、"final berth"というのは見慣れないですね。
"berth"の意味を辞書で確認すると、船舶の停泊地のことだと分かります。そもそも、"berth"とは船などが港において停泊できるように与えられる十分な余地(スペース)のことを指したそうです。
この余地(スペース)という意味は船舶に限らず、自動車にも敷衍され、駐車・停車スペースも意味するようになったようですが、もうひとつの意味として、船舶内の船室(つまり居住スペース)があり、これも船に限らず、列車などの寝台、つまり寝床を意味するようになります。(sleeping berth、a first-class sleeper berth、等。)
さらには、働き口、(仕事上の)地位という意味でも用いられ、そうした意味合いではほとんど"position"や"place"と同義となっています。(Merriam-Webster Dictionary)
恐らくはこのような語義の発展から、スポーツのコンテクストでも用いられる"berth"は、上記引用に見られる"final berth"の他、
playoff berth
tournament berth
quarterfinal berth
all-star berth
Olympic berth
など、多数の言い回しが見られます。
こうして見てみると、"position"や"place"と同義ではありますが、日本語で言うところの出場権、「キップ」に近いような気がしてきます。
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