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2023年1月4日水曜日

innumeracy

英・スナク首相は英国民の数学レベル向上が喫緊の課題として、18歳までの数学カリキュラムを充実させる方針を表明しました。


Rishi Sunak will announce plans for all pupils in England to study maths up to the age of 18 to tackle innumeracy and better equip them for the modern workplace as he sets out his priorities for the year ahead.

In his first speech of 2023, the prime minister will expand on his ambitions for Britain amid concern from some Tory MPs that he lacks a big vision for the country and could be consumed instead by battling a series of crises around the cost of living, the health service and strikes.
(Pippa Crerar. Rishi Sunak to propose maths for all pupils up to age 18. The Guardian. January 3, 2023.)


記事によれば、先進国の中で18歳までの数学教育カリキュラムが無いのは英国くらいで、英国民の約800万人あまりの人々は小学校低学年の数学知識レベルに留まるという統計があるそうです。

この由々しき問題を、


"innumeracy"、また"innumerate"


と表現している訳ですが、スペルからもお分かりのように、数を数える、計算する、という意味のnumerate"に否定の接頭辞in-が付いたものです。字義通りには、数が数えられない、計算が出来ない、という意味になりますが、


数学と科学の基本原理を知らない(人)
(研究社新英和大辞典)


とあります。

国民の教育レベルを測るものに、識字率というものがありますが、こちらはカタカナでもお馴染みリテラシー(literacy)と言われるもので、読み書きが出来ない人のことは、


illiterate
illiteracy


と表現します。

"innumeracy"の問題はリテラシーと同レベルの話で論じられているようですが、目指すところは計算、算術のレベルなのか、統計学やコンピュータサイエンスのレベルなのか、今ひとつぼんやりしているように思われます。


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