電気自動車(EV)の普及において課題となっているのが、充電設備の拡充です。
郊外の大型ショッピングモール駐車場やホテルなどでは充電設備が設置された区画をよく見る様になりましたが、まだまだ足りないという声があるそうで、政府や自治体を挙げて取り組みがなされているとも聞きます。
一方、充電ステーションにガソリン車が駐車し、本来のサービス利用者であるはずの電気自動車やプラグインハイブリッド車が充電出来ない、というトラブルも少なからずあるらしく、どこの国でも問題になっているそうです。
そして、このような状況を、
ICEing
と呼ぶそうなのですが、今日見かけた記事で初めて知りました。
A Georgia family called 911 earlier this summer after a staffer for Energy Secretary Jennifer Granholm used a nonelectric vehicle to hog the only open EV charging station outside a local Walmart while the Biden administration official was still en route.
Granholm, 64, was on a four-day road trip from North Carolina to Tennessee, promoting green energy with a traveling caravan of electric and nonelectric vehicles, when a member of her advance team used a gasoline-powered car to reserve a charging station for her, according to NPR, angering at least one family who had been waiting in line.
The inconsiderate practice is known as “ICEing” — a reference to the internal-combustion engines inside gasoline-powered vehicles — and is subject to a $100 fine in Washington, DC, where the Department of Energy is headquartered, but it is not illegal in Grovetown, where the June incident occurred.
(Victor Nava. Cops called after Jennifer Granholm staffer uses gas-powered car to hold EV charging spot for Biden energy secretary. New York Post. September 12, 2023.)
記事にありますように、"ICEing"の"ICE"というのは、
Internal Combustion Engine
の頭文字を取った略語であり、日本語では「内燃機関」と言います。つまり、ガソリン(または軽油)を燃料として動力を得るエンジンを積んだクルマのことです。
ガソリン車が電気自動車の専有スペースを侵害する、そんな意味合いが滲んでいますが、実際、クルマのユーザーは電気自動車が目指す温室効果ガス削減に同調し推進する立場の人々(電気自動車信者とも)と従来型のガソリン車ユーザーの間に亀裂が生じているという見方もあります。
詮無いことですが、環境性能は元より、走行性能やユーザビリティなどを巡って両者が対立している、という構図なのです。
ガソリン車ユーザーには電気自動車利用者への嫌がらせや、駐車場スペースが電気自動車専用に用意されていることへの不公平感などから、わざと充電ステーションに駐車する人もいるということですから、これも大人気ない話で、対立はエスカレートするばかりです。
今回の"ICEing"のインシデントは、電気自動車導入を推進する政府関係者が立ち寄る予定の充電ステーションを予め確保するために、関係者がガソリン車で前もって場所を確保したという事だそうですが、何をか言わんや・・・。
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