ハンバーガーチェーンのWendy’sが店舗の混雑に応じて商品価格を変動する仕組みを導入すると発表しました。
これは店舗が混雑する昼食時などにはハンバーガーの値段が通常より高くなるということを意味する訳ですが、
surge pricing
と表現されています。
More fast-food joints, restaurant chains and brick-and-mortar retailers are taking advantage of technological advances to tap into real-time trends and swiftly adjust prices, sometimes in seconds.
It’s a tempting proposition for big businesses that can dramatically increase revenue with slight pricing changes.
Wendy’s is the latest to say it will fluctuate prices of chicken nuggets or a classic chocolate frosty based on demand.
(Jessica Guynn. Wendy's CEO announces surge pricing for menu. Here's what you can expect. USA Today. February 27, 2024.)
"surge"を辞書で引くと、
(特に短期間の価格・活動などの)高騰、需要の高まり
(ランダムハウス英和辞書)
とあり、"surge pricing"の意味するところは繁忙期に価格を上げる仕組み、と解釈できます。
この"surge pricing"は、
dynamic pricing
とも呼ばれるそうなのですが、こちらは需給や繁閑に応じて価格が変動するというように読めます。つまり、通常価格が設定されているとして、高くなることもあれば安くなることもある、ということかと。
Wendy’sの"surge pricing"は来年以降導入ということでどういう仕組みなのか詳細は分かりませんが、引用記事によれば秒単位で価格調整することもあるようで、こうした仕組みにはやはりAIが絡んでいるようです。
繁忙期価格と聞いてまず思い浮かべるのが鉄道や飛行機などの運賃、ホテルやテーマパークの利用料金ではないでしょうか。
交通機関や施設の繁忙期価格は「ピークシーズン料金」などと呼ばれますが、英語でも"peak pricing"などと表現されます。
混雑時の料金を割り増しとする、"congestion pricing"という言い方もあります。
どんな商売も利益確保のために色んな仕組みを考え出すものだと思いますが、ファーストフードチェーンにおける"surge pricing"は賛否両論、議論が起きるところではないでしょうか。
例えば、昼食時間を自由に選択できる人もいれば、昼休みが限定されていて混雑時の利用が避けられない人には不満となるでしょう。また、もし本当に秒単位で価格が変わるとしたら、同じ注文でも直前の客が支払った価格よりも高い価格を払う、なんてこともあり得そうですからね。
でもAIの時代、こんなことが当たり前になる日も近いのかも知れませんね。
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