朝一番、ニュースをチェックしていたら、米有名俳優の訃報が目に留まりました。
James Earl Jonesさんという名前は知りませんでしたが、映画「スターウォーズ」シリーズのダースベイダー役で有名、とあるのを読んで、あの特徴的な声音が思い出されました。
Legendary actor James Earl Jones, best known for his innumerable movie roles and the booming voice of the character of Darth Vader in the "Star Wars" franchise, has died, his representative confirmed to ABC News.
He was 93 years old.
Jones died on Monday morning at his home in Dutchess County, New York, surrounded by his family, according to longtime agent Barry McPherson.
The thespian, whose powerful, deep voice brought to life the iconic villain of Darth Vader, acted for more than six decades and won three Tony Awards, including a lifetime honor in 2017, two Emmys and a Grammy. He was recognized for lifetime achievement by the Academy Awards in 2011.
(Michael Rothman. Legendary actor James Earl Jones dies at 93. Yahoo! News. September 10, 2024.)
引用した記事に、
thespian
という単語が出てきますがこの単語の意味を知りませんでした。辞書には、
テスピス(Thespis)の;悲劇の、戯曲の、演劇の
という意味の形容詞だとあります。ここでは名詞として使われていますが、名詞の意味は、俳優、役者、です。(記事タイトルでは"actor"ですね。)
"thespian"のすぐ下には、Thespisの説明があり、紀元前6世紀ギリシャの伝説的悲劇詩人で、ギリシャ悲劇の祖とされる人物、とあります。
Merriam-Webster Dictionaryの解説によると、ギリシャ悲劇はコロス(chorus)が歌う言葉で物語が進行しますが、Thespisはそこにコロスとは独立した役柄を登場させる試みを初めて取り入れた悲劇作家であったということです。これが現代における役者、俳優(つまり、"actor")の原型と考えられており、故に"thespian"は役者の意味で用いられるようになったということなのです。(以前取り上げた"choseograph"も参照ください。)
ダースベイダーは見た目もその声音もあまりに特徴的で見る者に強い印象を残します。Jonesさんがあの声の担当、つまりは声優で、真っ黒な装束に身を包んでいるのは別人だとは知りませんでした。
出演作品は多岐に渡りますが、ライオンキングの父親ライオン役Mufasaも担当したとあり、記憶が確かならば大学生の時に映画館で鑑賞したのですが、こちらも鮮やかに記憶に蘇ってきます。
幼少期には吃音であったそうですが、自作の詩の朗読で克服したという逸話も。
享年93歳、ご冥福をお祈りします。
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