山梨県内の中央自動車道のトンネルで天井板が崩落する事故が発生しましたが、それを知ったのはちょうど見ていたテレビでニュース速報のテロップが流れたのがきっかけでした。
とんでもない事故が起きたという第一印象を持ちましたが当初はニュースを見ても被害の程度もよく分からず気になっていたところ、その後昨夕から今朝にかけて死者が確認されると共に、その数も次第に増えてきており、大惨事の様相を徐々に呈しています。
海外メディアもこの事故を大きく取り上げており、少なくともABC(アメリカ)、The Australian(オーストラリア)、BBC(イギリス)による記事を目にしました。
そのうち、BBCから引用します。
Nine people are now confirmed to have died after a major tunnel collapsed in Japan, officials say.
The bodies were found in three vehicles that were crushed by fallen concrete panels in the Sasago tunnel, about 80km (50 miles) west of the capital Tokyo.
A fire broke out after the tunnel caved in on Sunday, and a number of survivors fled to safety on foot.
The usually busy tunnel remains closed, as police are investigating potential negligence.
There will be serious questions about how a major tunnel on one of Japan's most important traffic arteries could have failed so catastrophically, the BBC's Rupert Wingfield Hayes in Tokyo reports.
The private company that runs the highway has said the tunnel was given a major inspection just two months ago and was given a clean bill of health, our correspondent adds.
(Japan Sasago tunnel collapse killed nine. BBC News. December 3, 2012.)
報道でも言われていますが、崩落事故のあったトンネルはついこの前の9月に定期点検が行われ、“異常なし”とされたところだったということですが、ここ数時間の報道では、構造物を直接叩くなどして異常を検知する異音検査は行われなかったと言われており、果たして適正で十分な検査だったのかどうかが今後問われそうです。
報道の初期段階より、今回の事故原因の捜査について、業務上過失致死傷が視野に入ってくるとありました。英語では、
investigating potential negligence
と表現されています。BBCの記事に限らず、多くの英文記事ではこの、"negligence"が使われています。
"negligence"は、怠慢、不注意を意味する単語ですが、法律のコンテクストでは“過失”という日本語が適当です。
上記に引用した記事の後段、事故のあったトンネルの検査が行われたのがつい2か月ばかり前であったことに触れられていますが、今後はこの検査が適正であったのかどうかが焦点になるのでしょう。
ところで、"clean bill of health"という表現は以前取り上げました。
American Heritage Dictionaryでは、
Informal. An attestation as to condition, especially a favorable one: gave the structure a clean bill of health in spite of its age.
と定義されています。添えられた例文、
gave the structure a clean bill of health in spite of its age
はまさしく今回の崩落事故にそのままあてはまりますが、何とも皮肉な気がします。
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