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2014年1月23日木曜日

dressed to the nines

"dressed to the nines"というフレーズをご存知でしょうか?


Abigail, aged 40, was dressed to the nines and ready to party for her industry's night of nights.

A few days earlier, she'd told a salesgirl that she wanted some of the miracle shapewear that smooths out every bump and give the appearance of firm curves under your dress.

You know the kind – Kim Kardashian swears by them, and Oprah anointed them on her talk show a decade ago.

Abby was a little dismayed when the staffer handed over an undergarment that looked like it might fit on her arm. But the results were worth the struggle of squeezing into the teeny, tiny undies.
(Spanx and other shapewear are squeezing your internal organs. News.com.au. January 22, 2014.)


記事に出てくるSpanxというのは文脈からすると("shapewear"とも表現されていますが)いわゆる補正下着という類のもののようです。その目的は“出るところは出て、引っ込むところは引っ込んで”という理想のボディーラインを得るところにある訳ですが、無理に締め付けることで健康被害が出ているという話題です。


さて本題に戻ります。

冒頭に出てくる、


...was dressed to the nines and ready to party...


とある部分ですが、バッチリと着飾ってパーティー会場へ・・・、ということだと思われます。

果たして、"dressed to the nines"という成句が存在し、辞書にも載っています。ところで何故"dressed to the nines"がそのような意味になるのでしょうか?

"to the nines"の"nines"は数字の9(nine)のことです。“9に至るまで(!?)”着飾る、が完璧に着飾る、という意味になるのはどうして?

いろいろ調べますとこのフレーズの語源には諸説あるようですが、明確にこうだ!という説はないようです。

Oxford Dictionaryのサイトによりますと、”the nines”は見栄えの立派さで有名だった歩兵団のことを指していたらしくそのことに由来したという説があるそうですが、”dressed to the nines”というフレーズの初出時期と当該の歩兵団が有名だった時期とにズレがあり(フレーズは歩兵団が有名になる以前から存在)、否定されているそうです。

その他では、仕立て屋が立派なスーツを作るのに9ヤード(nine yards)の布地を使ったという逸話に由来するという説もあります。また、”to the nines”とは、”to thine eynes”(to the eyes)というフレーズが変化したもの、という説もあるそうですが、典拠が不十分で、決め手に欠けるそうです。

一方、数字の9は歴史的に最上級の数字として使われてきたという説明もあるそうです。それは、the Nine Worthies(九英傑:中世騎士物語に出てくる3人の異教徒と3人のユダヤ人と3人のキリスト教徒)やthe Nine Muses(ギリシャ神話に出てくる学問・芸術を司る神)などの呼称に見られるもので、”to the nines”という表現が”to perfection”という意味で用いられるようになったきっかけである、というものです。


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