今週はワールドカップ2014というテーマでお送りしています。
さて、ワールドカップ関連のニュース記事を読んでいると、knockout stage、あるいはknockout roundなる表現に度々出くわします。
After Portugal's last-gasp goal to tie the United States on Sunday evening, there's only one game left in the first round for each of the 32 teams in the World Cup.
While a handful of teams know they'll be headed home when the first round comes to a close on Thursday, the vast majority still have a chance of qualifying for the knockout stages. With that in mind, here is what each team in Groups A through D needs to do to get to the next round:(後略)
(Bryan Hood. All the scenarios for end of World Cup’s first round (Groups A-D). New York Post. June 23, 2014.)
この"knockout stage"が何を意味しているのかよく分からなかったのですが、どうやら邦紙が伝えているところの“決勝トーナメント”のことであると分かりました。
"knockout"というとボクシングのノックアウトをすぐに想起しますが、英語では"knockout"は勝ち抜き戦の意味があるようです。(ランダムハウス英和辞書)
ワールドカップ2014では32ヵ国のチームがAからHブロックまでの8ブロックに分かれて試合を行っていますが、各ブロックの上位2チームが決勝トーナメントへと進むことができます。
決勝トーナメントは16ヵ国による勝ち抜き戦、つまりトーナメントです。
ところで、FIFAのレギュレーション(規則)を参照してみると面白いことが分かります。
The final competition shall be played in a group stage, followed by three knockout stages, the play-off for third place and the final.
(Regulations, 2014 FIFA World Cup Brazil)
ここで、"final competition"とは今開催されているワールドカップそのもの(つまり地区予選を勝って代表として出場している32ヵ国による試合)のことですが、その中身は"group stage"(A~Hブロックに分かれての試合)、"three knockout stages"、そして"play-off"(3位決定戦と優勝決定戦)からなる、とあります。
"three"(3つの)"knockout stages"というところがポイントです。
A~Hブロックで勝った16ヵ国が1回戦、2回戦(準々決勝)、3回戦(準決勝)を経て2ヵ国に絞られるその1つ1つが"knockout stage"なのです。
トーナメント、と言う時、1回戦から決勝までのすべてをひっくるめてそう呼んでいると思っていましたが、"knockout stage(s)"という英語の概念はやや違うようです。
ちなみに、American Heritage Dictionaryでの"tournament"の定義は簡潔明瞭で、この定義はすべてをひっくるめた形であると解釈できます。
A series of contests in which a number of contestants compete and the one that prevails through the final round or that finishes with the best record is declared the winner.
また、"knockout stage"という言葉の定義はAmerican Heritage DictionaryやMerriam-Websterにも見当たらないところが興味深く思われます。
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