ワールドカップ1次リーグのウルグアイ対イタリア戦で、ウルグアイの主力選手であるスアレス選手が試合中、対戦相手であるイタリアのディフェンダー、キエッリーニ選手の肩に噛み付いたと報じられています。
その場ではイエローカード(警告)やレッドカード(退場)を宣告されることはなかったようですが、抗議を受け、FIFAがスアレス選手の出場停止処分を下したようです。
下記の引用はまだ処分が決定する前のものです。
The Uruguayan Football Association has gone on the offensive in an effort to save Luis Suárez from a lengthy ban for biting Giorgio Chiellini, claiming he is the victim of a smear campaign by the Italians, the English media and the Brazilian hosts.
As Suárez came under pressure from his sponsors, fellow professionals and Fifa's disciplinary committee after sinking his teeth into Chiellini’s shoulder, the Uruguayan FA attempted to circle the wagons.
(Uruguayan FA defends Luis Suárez, claiming bite marks are Photoshopped. The Guardian. June 25, 2014.)
どうやらウルグアイ側にはこの噛み付き事件をでっち上げ、ウルグアイに対するネガティヴキャンペーンの一種であるという見方があるらしく、大統領までが出てきてスアレス選手擁護に回っているようです。
さて、今日の表現は、
sink one's teeth into~
というものです。"bite"(噛む)という表現も使われていますが、敢えて"sink one's teeth"と表現しているところに、面白さを感じます。単純に“噛む(咬む)”というよりも、“かぶりつく”という感じでしょうか。
"sink one's teeth"は成句でもあり、“深く関わる、巻き込まれる”というような意味もあります。ここでは噛み付いてしまったために処分されるかもしれない事態に巻き込まれてしまった、というような意味合いも込められているのかも知れません。
この噛み付き事件については邦紙ではあまり大きく取り上げられていないようですが、海外メディアではトップ記事の扱いです。
上に引用した記事はイギリスのガーディアン紙のものですが、スアレス選手はプレミアリーグのLiverpoolの選手でもあり、何かとイギリスのメディアとは悶着がある模様です。一方、ウルグアイのメディアは今回の件では(イギリスメディアに対して)対抗姿勢を取っているようで、サッカーが外交問題にまで発展しそうな気配があります。
ところで、スアレス選手は本当にキエッリーニ選手の肩に噛み付いたのでしょうか?
こちらのサイトでは一部始終の写真が掲載されていますが、これを見ると客観的には噛んだっぽいな、と思わせられます。また、“前科”もあるということで、いくら大統領のサポートがあるとは言え、処分が覆る見通しは低いのではないかと思われます。
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