お昼前、美味しそうなステーキ肉の写真につられて、ついアクセスしてしまいました。そう言えば、しばらく肉らしい肉を食べていません。
My friend Barbara Wagner gulped when the rib-eye cut she and her husband recently ordered medium-rare at Wolfgang’s on East 54th Street came to the table.
“We gasped. The outside was seared — it looked like a normal steak — but when we cut into it, it was practically raw,” says Wagner, a real estate publicist. “So we sent it back.” It was refired to perfection and she said she’ll go back to Wolfgang’s.
But chew on this, steak lovers: Your medium-rare cut is getting rarer, in both senses of the word.
(中略)
Both incidents reflected the new, medium-rare confusion. While getting an underdone steak has been a possibility for decades, what’s really given the phenomenon traction is that chefs are under bottom-line pressure to reduce throwaways that occur when customers say a steak is too well-done. An under-cooked steak, on the other hand, can always be salvaged with a touch more fire as my friend’s was.
(Steve Cuozzo. Restaurants are cooking your steak wrong on purpose. New York Post. April 10, 2018.)
ステーキを注文する時に高級店(!?)だと焼き方を指定しますよね。
昔(20年以上前!?)は、レア、ミディアム、ウェルダン、の3つだったかと思うのですが、最近は「ミディアムレア」なる焼き方を指定する人が増えたのでしょうか、この「ミディアムレア」が問題になっています。
引用した記事のストーリーでは、ミディアムレアで注文したステーキは、いざ供されてみるとほとんどレアだった、ということなのですが、
Your medium-rare cut is getting rarer, in both senses of the word.
とは、しゃれがきいています。(焼き方の「レア」(rare)と、まれを意味する(rare)をかけているんですね。)
さて、どうしてそんなことになるのか?
記事によれば、
chefs are under bottom-line pressure to reduce throwaways that occur when customers say a steak is too well-done
ということなんですが、ここで使われている"bottom-line"を取り上げたいと思います。
会社で仕事をしていると、この「ボトムライン」(bottom-line)という言葉を聞くことがよくあります。そこでのコンテクストは、要点、概要、核心、といった意味合いであり、詳細やディテールと対比する形で使われます。例えば、
The bottom-line is that...
のような形で、要するに・・・ということ、と言う時の決まり文句みたいなものです。
この"bottome-line"については、ご存知の方はよくご存じだと思いますが、決算書などにおいて、利益やら損失やら全てひっくるめて差し引きした最終結果が最下行、すなわち"bottom-line"に記載されることから来ています。("foot the bill"もご覧下さい。)
ところで、上記での"bottom-line pressure"という部分を同じように解釈しようとしたところ、どうもしっくりきませんね。
そう思って改めて辞書を引いてみると、"bottom-line"には、
concerned only with cost or profits
という意味があるんですね。
つまり、ミディアムレアを巡る問題というのは、客がミディアムレアを注文したのに(思っていたような)ミディアムレアじゃない、とクレームをつけてきた際、レアならばもう少し火を通すことでやり直しがきくものの、逆に焼き過ぎだった場合、やり直しがきかず、肉を捨てなければならなくなり店の損失になってしまう、という極めて実利的な問題なのです。
ぶっちゃけて言えば、損得勘定ということになるでしょうか。
このような"bottom-line"の使い方に、"bottome-line mentality"という表現があります。
Moody said Hickenlooper should apply his 'business, bottom-line mentality' to cutting spending such as travel and outside consulting contracts, not city jobs or pay.
(Denver Post, 2003)
普段から聞いていてよく知っているつもりの表現でしたが、知らなかった側面を見た思いです。
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