昨日取り上げた話題の続きです。
フィットネストラッカーを始めとして、自身の健康に関するデータをIT企業に握られてしまうとどんなリスクがあるかについて、改めて考えるきっかけになる記事です。
So, what happens once your health data — anything from your step count to your diet — are shared or sold to a company? Most often, it’s nothing too scary, says Schober: Typically, advertisers use health data to better target their ads with “no sinister intent.”
But that doesn’t mean things can’t get sinister.
For instance, if outside parties — such as insurance companies and prospective employers — get a hold of your health data, the ramifications could extend to big insurance premiums and even missed career opportunities.
(Melkorka Licea. All the scary ways health apps are using your data. New York Post. November 11, 2019.)
問題は自身の健康データに関する利用制限をどこまで出来るかというところなのですが、オンラインサービスにサインアップする際に同意を求められる細かな文字の利用規約に全て目を通し理解した上で同意している人はどちらかと言えばまれでしょう。
知らないうちに自身の健康に関するデータが保険会社や雇用先に売られてしまっている可能性は大きいと指摘されています。
契約保険料や採用面で不利になる可能性は明らかです。
詳しくは記事を読んでみていただきたいと思いますが、これを読むと今お手持ちのスマホやフィットネストラッカーのプライバシー設定を確認したくなることでしょう。
ところで、記事に以下のようなくだりがあります。
Here, he and fellow experts break down the potential pitfalls of uploading your health information to your phone — and share their best advice on how to keep your private info private without going full tinfoil-hat.
(ibid.)
この"tinfoil hat"という表現はあまり見慣れないものではないでしょうか?
逐語訳すると、アルミホイルの帽子、ということになりますが、何が言いたいのでしょうか?
手元の辞書には載っていない表現なのですが、ウィキペディアの解説によれば、
アルミ箔を数枚重ねてつくるヘッドギアの一種であり、電磁波やマインドコントロール、読心術から脳をシールドすることができるという考えや信念から身につける人がいる
(ウィキペディアのサイトより引用)
とあります。
つまり、説明の通りなんですが、"going full tinfoil-hat"とは、巨大IT企業が無償で提供する検索エンジンや最新のテクノロジーによって人々の行動や嗜好性が丸裸にされてしまうことへの恐れから自衛的な手段を取ること、と言えるでしょうか。
インターネット社会の現代を写す表現だと思いましたが、アルミホイルの帽子のアイデアはずっと以前からあったらしく、古くは1900年代初頭から認められるそうです。
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