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2020年1月23日木曜日

再び、"bail"について ― bail on

このところ取り沙汰されているハリー王子とメーガン妃の英国王室離脱の問題ですが、エリザベス女王が最終的に夫妻が称号を返上することで王室からの離脱を認めるというスピード決済をし、一応の決着がついたようです。

尤も、夫妻にとっては、思い描いていた、王室に残りながら(!?)国外の生活拠点を築くという形("part-time royal"などと批判されているようです)にはならなかった訳で、ハリー王子はエリザベス女王に仕え続けることのできない無念さを滲ませているという報道がありました。

そもそも夫妻が王室から距離を置きたいと考えるようになったきっかけは、長男のアーチーちゃんが生まれてからの報道加熱によるプライバシーの問題が背景にあるようです。


Meghan Markle grew increasingly fed up with the media and the Palace as she fought for privacy for her son, Archie ... and this is one of several reasons she and Prince Harry decided to bail on the royals.

Sources close to the Duchess of Sussex tell TMZ ... she obviously knew she'd be world-famous when she married Harry, but underestimated how little control she'd have over the day-to-day media coverage ... and how much scrutiny she'd get for everything.
(MEGHAN MARKLE BATTLE FOR BABY ARCHIE'S PRIVACY INFLUENCED MEGXIT. TMZ. January 22, 2020.)


王室の一員であるというだけで、これほどまでにプライバシーが蔑ろにされるとは思わなかったのでしょう。

引用した記事の文中、


this is one of several reasons she and Prince Harry decided to bail on the royals


という部分に着目します。

"bail (on)"という表現が使われていますが、"bail"という単語からは「保釈」という意味を瞬間的に思い浮かべてしまいます。

以前も取り上げたことがあるのですが、"bail"には「保釈」という意味以外で用いられることがあります。

記事では、"bail on the royals"ということですが、ここでの"bail on"は恐らく"leave"とか、"abandon"とかいうような意味で用いられているのだろうと想像できます。

ランダムハウス英和辞書をチェックしてみると、「保釈」の意味の"bail"には動詞の意味として、立ち去る、行く、「すっぽかす」といった意味が俗語表現として載っており、これに相当するかと思われました。

以前取り上げた水を汲みだすという意味の"bail"には、


(責任回避などのため)手を引く;(窮境から)逃げ出す
(ランダムハウス英和辞書)


という意味もあるのでややこしいです。


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