中国湖北省の武漢で発生したコロナウィルスによる新型肺炎の脅威が益々高まっています。
中国国内では20名以上の死者が発生している中、日本や韓国などでも症例が確認されました。
中国では今週末からの旧正月を祝う人々による移動が増加することから、症例がさらに増加することが懸念されています。さらには、世界中でパンデミックに発展するのではないかとさえ言われています。
各メディアの報道をネットで見ていますと、今回の新型肺炎が最初に確認された武漢(Wuhan)について、"epicenter"という表現が使われているのを目にします。
As of Friday, eight cities were put under lockdown measures. Transportation services in Wuhan, the epicenter of the virus, were shut down on Jan. 23 and people were asked to not leave. The airport and train station in the city were also temporarily closed.
(Saheli Roy Chaudhury. China says 25 people have died from the coronavirus as South Korea, Japan confirm second cases. CNBC. January 23, 2020.)
"epicenter"には、震源地の意味がありますが、伝染病の発生地という意味もある(ランダムハウス英和辞書)ということなので、新型肺炎の発生地としてこの表現を使うのは適切と思われます。
他の記事では、"ground zero"という表現が使われています。
Wuhan -- ground zero for the pneumonia-like respiratory virus -- "temporarily" closed its airport and railway stations on Thursday for departing passengers. All public transport services in the city of 11 million people have also been suspended until further notice.
(Wuhan coronavirus virus spreads as China scraps New Year celebrations. CNN. January 24, 2020.)
"ground zero"をMerriam-Websterでチェックすると、
the point directly above, below, or at which a nuclear explosion occurs
という意味が最初に出てきます。これはいわゆる爆心地のことで、原水爆爆発の真下(真上)の地面または水面を意味する「ゼロ地点」(ランダムハウス英和辞書)という意味ですが、2番目の意味に、
the center or origin of rapid, intense, or violent activity or change
ともあり、引用した部分はこの意味で用いられていると思われます。
"ground zero"の初出は1946年となっており、第二次世界大戦における原爆使用に因むものだと推測されますが、2番目の意味は恐らくその後派生して生まれたものだと思われます。
2020年1月24日金曜日
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