A Briton who was threatened with execution after being captured by Russian forces during the siege of Mariupol has been released alongside four other Britons and five international prisoners after the intervention of Saudi Arabia.
Aiden Aslin and “the other British prisoners of war held captive by the Russian authorities” were already on their way back to the UK, said Aslin’s MP, Robert Jenrick, after being flown from Russia to Saudi Arabia.
(中略)
“We just want to let everybody know we are out of the danger zone,” Aslin said in a video filmed on a plane with Pinner beside him. “By the skin of our teeth,” Pinner added, and both men thanked those who had supported them during their detention.
(Dan Sabbagh. Aiden Aslin among 10 international ‘prisoners of war’ released by Russian authorities. The Guardian. September 21, 2022.)
釈放された英兵のコメントが引用されていますが、
By the skin of our teeth
とあります。
これは、命からがら、という意味で、辛うじて死刑を免れたという英兵の心境を語っています。
それにしても、変わったフレーズです。歯(tooth)に皮膚(skin)はありませんから。
研究社の新英和大辞典によると、この表現は旧約聖書ヨブ記に由来するとあります。
富豪であったヨブがサタンのために様々な苦難に苛まれる話ですが、ヨブ自身がそのことを語る19章にこの表現が出てきます。該当箇所を引用します。
骨は皮膚と肉とにすがりつき
皮膚と歯ばかりになって
わたしは生き延びている。
(新共同訳)
2行目の「皮膚と歯ばかりになって」というところが該当すると思われます。
つまり、皮膚(skin)と歯(teeth)で、歯の皮膚(skin of teeth)とはなっていません。
この「皮膚と歯ばかりになって」という部分は、英語では、
And I have escaped by the skin of my teeth.
(King James Version)
となっています。
研究社新英和では、原語の意味は不詳、とお茶を濁したような解説に留まっていますが、恐らくは聖書の原語(ヘブライ語)を逐語訳すると"skin of teeth"となってしまうのだろうと思われます。
残念ながら、ヘブライ語の知識がありませんのでこれ以上は分からず、話はこれで終しまいです。
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